2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21570164
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
井原 邦夫 Nagoya University, 遺伝子実験施設, 助教 (90223297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神山 勉 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (30170210)
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Keywords | ハロロドプシン / 膜タンパク質 / 構造解析 / イオンポンプ / 古細菌 / 好塩菌 |
Research Abstract |
高度好塩性好アルカリ性古細菌Natronomonas pharaonis由来の光駆動性塩素イオンポンプ、ハロロドプシン(phR)の基底状態における結晶構造を決めた(pdb:3A7K)。古細菌型のロドプシンに共通した7本のα-ヘリックス構造とレチナール周辺のアミノ酸残基の配置が保存されていた。その一方で、phR特有の構造として、(1)2カ所の塩素イオンの結合部位、(2)バクテリオルベリンの結合、(3)細胞外側の独特なキャップ構造が見つかった。塩素イオン結合部位は、1ケ所はHalobacterium salinarumのhRで報告されている位置とほぼ同じで、レチナールシッフ塩基結合の近傍に位置していた。もう1ケ所は、隣接する2分子の2本のヘリックス(ヘリックスBとヘリックスE)間に存在しており、細胞質側に位置していた。バクテリオルベリンは、Halorubrum属のプロトンポンプであるアーキロドプシン(aR)の結合様式と非常に似ていたが、共通に保存されたアミノ酸残基は特になかった。ヘリックスAの前方にある短いヘリックスA'とヘリックスB, \Cを結ぶループ(一部ベータシートを形成している)からなる構造は、細胞外側からタンパク質内部へのイオン取り込みを動的に制御している事を強く示唆する。このキャップ構造の存在により、レチナール近傍の塩素イオンが安定に結合位置に保持され、膜電位依存的に取り込みの制御にかかわっている可能性が考えられた。
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[Journal Article] Halorubrum chaoviator sp. nov., a haloarchaeon isolated from sea salt in Baja California, Mexico, Western Australia and Naxos, Greece.2009
Author(s)
Mancinelli RL, Landheim R, Sanchez-Porro C, Dornmayr-Pfaffenhuemer M, Gruber C, Legat A, Ventosa A, Radax C, Ihara K, White MR, Stan-Lotter H.
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Journal Title
Int J Syst Evol Microbiol. 59巻
Pages: 1669-1673
Peer Reviewed
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