2011 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオロドプシンを中心にしたロドプシンイオンポンプの電気的測定による研究
Project/Area Number |
21570172
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
宗行 英朗 中央大学, 理工学部, 教授 (80219865)
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Keywords | エネルギー全般 / 生物物理 / 分子機械 / 生体分子 |
Research Abstract |
昨年度にバクテリオロドプシンに対する等価回路とルミラー膜を用いた光応答電流を比較して,バクテリオロドプシンを電圧源と内部抵抗で近似した場合,電圧源の電圧がpH6~7でブロードなピークを示し,その両側では低下することを示した.このことは光強度を変えた場合と比較して対照的であり,本年度はこの結果を等価回路から導かれる数式をさらに見通しの良いものとして第49回日本生物物理学会年会で発表し,論文投稿を行った.残念ながら未だacceptにはなっていないが,近いうちに出版出来るように努力している. また昨年度作成したH^+ポンプからのプロトンの出入りのタイミングを測るための実験系の増幅器が不調になり,結局,既製品の増幅器を使うことでデ-タが取れるようになった.研究を進める上で様々なノウハウを修得するために敢えて回り道をすることも重要であると考えているが,残念ながら今回の場合はデメリットがメリットを上回った.しかし装置そのものは非常に安定して稼働するようになったのでバクテリオロドプシンとそのD96N変異体のpH依存性を追試出来るところまで来ている.今後さらにプロテオロドプシンのM200E, N210E double mutantについてpH依存性を検証する. また,導入した増幅器のlow cutフィルターは非常に高性能で,いままで悩まされていた金属の光応答をほぼ完全に消去して,その陰に隠れたロドプシンの応答を観察出来る見込みが開けてきた.今後この方向でも実験系を調えてゆきたい. データ取込プログラムの完成していたパルスレーザーを用いた電気測定系は,野生型バクテリオロドプシンとそのD96N変異体についてデータが取れるようになり.時間分解吸収測定との対比が出来るようになった.
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Research Products
(7 results)