2011 Fiscal Year Annual Research Report
視覚サイクルにおけるレチナール再異性化の分子メカニズム
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21570174
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
津田 基之 徳島文理大学, 香川薬学部, 客員教授 (60045458)
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Keywords | 視覚サイクル / レチナール / ロドプシン / 異性化 / ホヤ / 光異性化酵素 / 抗体 / 暗異性化酵素 |
Research Abstract |
視物質ロドプシンの発色団11-シス型レチナールであるが光受容により全トランス型に異性化後、オプシンタンパク質とレチナールに分解する。従って、視覚を維持するためには全トランス型レチナールを11-シス型レチナールに再異性化してロドプシンを再生する仕組みが存在しこれを視覚サイクルという。本研究で視覚サイクルにおける、レチナールの再異性化の分子メカニズムを明らかにする目的でヒトのモデル動物としてその最も原始型である脊索動物ホヤを用いる。 レチナールの再異性化酵素としてレチノクロームが無脊椎動物で明らかになっている。脊椎動物にもそのホモロである光異性化酵素RGRが全トランスレチナールを光により11シス型に異性化することがあきらかになっているが、より視覚サイクルが成り立っている。脊椎動物にもそのホモロである光異性化酵素RGRが存在するが、RGRをノックダウンしたマウスでも視覚サイクルが機能している。研究協力者であるSing博士らは暗異性化酵素RPE65が視覚サイクルを担っていることを明らかとなった。ホヤにはレチノクローム、RGRのホモログである光異性化酵素Ci-opsin3とRPE65のホモログCi-RPE65もあり、ホヤの視覚サイクルはどちらが機能しているかは脊椎動物の視覚サイクルを明らかにする上で重要である。Sing博士にCi-RPE65の遺伝子を送り、培養細胞でタンパク質を発現して頂いた。本年は発現したCi-opsin3とCi-RPE65をCi-opsin3、Ci-RPE65の抗体により、このタンパク質が交差反応をすることを確認できた。Ci-opsin3が光異性化することを確認できたが、Ci-RPE65が全トランス型レチナールを暗中で11-シス型レチナールに異性化する活性は見出すことはできなかった。この結果はホヤではCi-RPE65は存在するが、暗異性化の機能は出来ていないと考えられ、進化的に興味ある結果が得られた。
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Research Products
(1 results)