2010 Fiscal Year Annual Research Report
DNA複製に共役したクロマチン形成機構と組換えー修復機構の関連
Project/Area Number |
21570183
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
高見 恭成 宮崎大学, 医学部, 准教授 (80236356)
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Keywords | クロマチン / ヒストン |
Research Abstract |
ゲノムの複製障害やその修復機構の障害は、染色体維持機構に重篤な支障をきたし、染色体異常や発癌などの遺伝的障害をもたらす。近年、DNA複製と修復反応は、複製、修復蛋白質そのものに加え、染色体内の多数のクロマチン制御因子が関与した複雑な反応である。本研究ではDNA複製に共役したクロマチン形成機構に関与するヒストンシャペロンがDNA複製時に生じる損傷を修復する経路(相同組換え、損傷乗り越え経路等)に果たす役割を明らかにすることを目的とする。複製フォーク停止時に生じる異常な複製産物の蓄積解消や組換え中間体の解離にはRecQ(特にブルーム症候群原因遺伝子BLM)/Top3が関与することや複製フォーク上のヌクレオソーム形成にはCAF-1が関与することがすでにわかっている。ニワトリのDT40細胞株を用いて作成されたBLM欠損変異株は高姉妹頻度で染色体交換(SCE)起こること、CAF-1欠損は複製フォーク上のクロマチン形成異常を伴い致死性であることが明らかとなっている。今回両者の関連を明らかにするためBLM/CAF-1二重欠損DT40変異株の作成を試みた。CAF-1のテトラサイクリン誘導性条件変異株を用い、BLMターゲティングベクターを2度導入することですみやかに条件致死性BLM/CAF-1二重欠損DT40変異株を得ることができた。現在同変異株を用いてSCE頻度、DNA複製阻害剤、DNA損傷誘発剤等に対する影響を調べている。
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Research Products
(3 results)