2011 Fiscal Year Annual Research Report
リン脂質フリッパーゼを制御する新規キナーゼの生理機能解析
Project/Area Number |
21570192
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 隆晴 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教 (80312346)
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Keywords | リン脂質非対称分布 / リン脂質フリッパーゼ / 細胞内小胞輸送 / フリッパーゼキナーゼ / 出芽酵母 |
Research Abstract |
1. 本研究では昨年度までに、フリッパーゼDnf1やDnf2の機能発現に関与している新規タンパク質として、α-アレスチンであるArt5を同定した。今年度は、Art5がユビキチンリガーゼRsp5と結合することが、Dnf1やDnf2の活性制御に重要であるととや、Art5がDnf1やDnf2に直接作用する可能性を見出した。本研究を発展させることにより、フリッパーゼの制御機構を明らかにできるのみならず、高等生物におけるα-アレスチンの生理機能を理解するための基本情報を得られると期待できる。 2. FPKキナーゼが制御するリン脂質フリッパーゼは、細胞内小胞輸送に関わるArfGAPであるGcs1の機能と密接に関与している。昨年度に単離した新規gcs1遺伝子変異の解析から、これまでに未同定であったリン脂質結合領域を見出すことに成功するとともに、その領域が初期エンドソームからTGNへ向かう経路の小胞形成に必要であることを見出した。本研究で得られた結果は、動物細胞のホモログであるArfGAP1のC末の生理機能を推測する上で、とても有用であると考えられる。 3. FPKキナーゼの高等生物ホモログとして、植物PHOTキナーゼが存在する。PHOTキナーゼは青色光により活性制御されるが、本研究では面白いことにクラミドモナスPHOTが出芽酵母でも青色光に依存して機能することを見出した。さらに、京都大学・長谷研との共同研究により、酵母の遺伝学的手法を活用して、青色光による制御領域の新規変異を探索することにより、新規活性制御モチーフを同定することに成功した。
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Research Products
(6 results)