2010 Fiscal Year Annual Research Report
核小体JmjC蛋白Mina53およびコハク酸によるリボソーム形成過程の調節
Project/Area Number |
21570204
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
常岡 誠 高崎健康福祉大学, 薬学部, 教授 (50197745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬田 敏幸 産業医科大学, 産業医学研究支援施設, 准教授 (30213482)
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Keywords | 遺伝子 / 核酸 / 細胞・組織 / リボソーム / KDM2A / リボソームRNA / Mina53 / コハク酸 |
Research Abstract |
1、 昨年の研究より、Jmjc蛋白質(ヒストン脱メチル化酵素KDM2A)が飢餓により活性化され、rDNA遺伝子上のヒストンH3の36番目のメチル化Lysを脱メチル化し、rDNA転写を抑制すことが明らかとなった。本年はさらに研究を進めKDM2Aの脱メチル化はリボソームRNA遺伝子のアクティブなコピー上のヒストンのみで観察されることを明らかとした。 2、 昨年、mina53ノックアウトマウスの胎児繊維芽細胞を分離し、Mina53のリボソーム合成への関与の検討を始めたが、胎児繊維芽細胞が雑多な細胞の寄り集まりであるためか、個体差が出てしまい正確な解析ができなかった。そこで、肝臓など均一な実質細胞が多くとれる臓器からから直接RNAを分離する、あるいは初代培養細胞を調整し、野生型とノックアウトマウスとで比較検討することを考えた。この研究のために、まずmina53ノックアウトにより影響が出る臓器を明らかにすることが必要となった。そこで本年は、12回以上バッククロスして純系度を上げたマウスを用いて、mina53ノックアウトの影響を詳細に解析した。その結果(1)ヘテロ同士のかけあわせで、ほぼメンデルの法則にしたがってmina53ノックアウトマウスが出生し、(2)mina53ノックアウトマウスは体重に有意な差が認められず大人になり、(3)ノックアウトマウスのオス・メス共に子供を作ることが出来た。Mina53は精巣に非常に多く発現していることから、オスが不稔にならなかったのは以外であった。今後も同様の研究を続け、mina53欠損の影響が出る臓器・現象の特定を行う。
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Research Products
(3 results)