2009 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカツメガエル卵受精におけるウロプラキン複合体の生理機能の解析
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21570225
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
深見 泰夫 Kobe University, 自然科学系先端融合研究環遺伝子実験センター, 教授 (00156746)
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Keywords | 受精 / 細胞膜マイクロドメイン / Srcチロシンキナーゼ / 三量体GTP結合タンパク質 / ウロプラキン複合体 |
Research Abstract |
アフリカツメガエル(ゼノパス)卵の細胞膜マイクロドメイン(ラフト)に局在し、受精時に必須の役割を果たしているゼノパスSrcチロシンキナーゼ(xSrc)の活性化機構を明らかにするため、卵ラフトに局在して精子受容体として機能しているウロプラキン複合体(UPIb及びUPIII)並びに三量体GTP結合タシパク質の遺伝子を単離し、HEK293培養細胞においてxSrcと共に共発現させ、xSrcの活性に対する効果を調べた。その結果、ウロプラキン複合体の発現によってxSrcの活性は抑制され、三量体GTP結合タンパク質のαサブユニット(Gαi及びGαq)をβγサブユニットと共発現することによって活性が亢進した。ウロプラキン複合体とxSrcにβγサブユニットだけを共発現した場合には、xSrcの活性は抑制されたききであった。また、単離された卵ラフトにGTP結合タンパク質活性化剤であるGTPγSを加えることによりラフト内のxSrcは活性化され、阻害剤であるGDPβSを加えることによって精子に依存したxSrcの活性化が阻害された。これらの結果は、ウロプラキン複合体によって抑制されている卵ラフト上のxSrcが、三量体GTP結合タンパク質αサブユニットを介した精子受容体シグナルによって活性化されることを示しており、精子と卵の相互作用に伴って卵内カルシウムイオンの上昇につながる受精シグナル伝達の一端が明らかになった。
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[Journal Article] Comparative expression analysis of multiple PDK genes in Xenopuslaevis during oogenesis, maturation, fertilization, and early embryogenesis.2009
Author(s)
Tokmakov, A.A., Terazawa, Y., Ikeda, M., Shirouzu, M., Fukami, Y., Yokoyama, S.
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Journal Title
Gene Exp. Patterns. 9(3)
Pages: 158-165
Peer Reviewed
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[Presentation] Analysis of Xenopus Src and G protein functions in egg activation.2009
Author(s)
Hasan, A.K.M., Iwasaki, T., Mammadova, G., Iguchi, S., Tokmakov, A.A., Sato, K.-I., Fukami, Y.
Organizer
第82回日本生化学会大会
Place of Presentation
神戸国際会議場(兵庫県)
Year and Date
2009-10-22
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