2011 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病関連遺伝子が食習慣ならびに食後の生理的多型性に与える影響
Project/Area Number |
21570250
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
岸田 邦博 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (30412703)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綱分 憲明 長崎県立大学, 看護栄養学部, 教授 (10172040)
四童子 好廣 長崎県立大学, 看護栄養学部, 教授 (00111518)
|
Keywords | 遺伝子多型 / 食事摂取パターン |
Research Abstract |
1.血管内皮細胞増殖因子受容体Vascular Endothelial Growth Factor Receptor2、VEGFR-2,KDR遺伝子のコモンSNPと食事摂取パターンの交互作用の解析 比較的、伝統的食生活が守られている発展途上国の1つマレーシアに住む、健康な中国系マレーシア人成人男女179名を被験者とし、食物摂取頻度調査による食事パターンの解析と口腔粘膜の採取によるVEGFR-2遺伝子rs1870377のアリル解析を、TaqManプローブを用いたreal-time PCRにより行った。その結果、中国系マレーシア人の食事パターンは、調和のとれた食事である「バランスダイエット」(BD)と肉と炭水化物に偏った「肉、飯・麺ダイエット」(MRND)の2つに大別できた。一方、rs1870377のアリル頻度は、Aが0.522、Tが0.478となり、すでに報告されている中国の漢民族のアリル頻度(A:0.533,T:0.467)とほぼ一致した。血中糖化ヘモグロビンHbAlc濃度に対して、MRNDとrs1870377は弱い交互作用を示した。 2.口腔粘膜細胞を用いたテロメア長の迅速・簡便・高感度な測定法の確立 テロメア長は6塩基の繰り返しからなり、ヒトゲノムの多様性を生み出すもう1つの要因であるコピー数多型(CNV)の典型的な例である。ヒトリンパ球を用いて最近開発・改良されたmonochrome multiplex PCR法(Cawthon,2009)を口腔粘膜細胞に応用した。被験者は長与町役場職員(20代から50代の男女89名)とし、スワブを用いた口腔粘膜細胞を採取し、ゲノムDNAの調製後、単一コピー遺伝子(A:albumin)を内部標準としてテロメア(T:telomere)の相対コピー数を、real-time PCRにおけるそれぞれの閾値回数(Ct)の比(T/A)として算出した。その結果、相対テロメア長は各年齢階層において大きな個体差があることが明らかになった。現在、口腔粘膜細胞テロメア長を決める要因を探索中である。
|
Research Products
(3 results)