2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580016
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
東江 栄 香川大学, 農学部, 准教授 (50304879)
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Keywords | CAM / 概日リズム / 環境応答 / 光合成 / 生物時計 |
Research Abstract |
CAMの概日リズム制御機構を分子レベルで明らかにするために、CAM植物のセイロンベンケイソウ及びハナガサベンケイソウからCAM型光合成のCO_2固定酵素ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPC)及びPEPCリン酸化酵素であるPEPCキナーゼ(PEPCK)をコードする遺伝子プロモーターをそれぞれ単離した。セイロンベンケイソウから単離したPEPC遺伝子(ppcD)の転写開始点上流約2700bpのDNA断片にはエチレン誘導性、光応答、アブシジン酸誘導に関与する転写因子結合サイトがおり、ハナガサベンケイソウから単離したPEPCK遺伝子(Ppck)の転写開始点上流約1200bpには光応答関連転写因子の結合サイトがあることが確認された。またC3植物であるシロイヌナズナのPEPC遺伝子(Atppcl)転写開始点上流約2700bpを単離し、構造を解析するとともに、それぞれ長さの異なる断片をレポーター遺伝子に連結したベクターを作製した。 アイスプラント形質転換法の基礎となるカルスからの植物体再分化及び外植体からの植物体再生の培養条件を検討した。ここでは特に、他種で有効性が明らかにされている活性炭の効果を調べた。活性炭を含む培地でカルスから植物体が再生したが再分化効率は改善されず、外植体からの植物体の再生に効果がみられた。この効果は子葉節を外植体にした場合に特に高く、活性炭を0.2-0.5g/L含む培地では置床後3週間でシュート及び根をもつ健全な個体が得られた。この方法はアイスプラント形質転換体の作出に有効であると考えられる。
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