2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580016
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
東江 栄 香川大学, 農学部, 准教授 (50304879)
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Keywords | CAM / 概日リズム / 環境応答 / 光合成 / 生物時計 |
Research Abstract |
CAMの概日リズム制御機構を分子レベルで明らかにするために,CAM関連遺伝子のプロモーターを単離し解析した.ハナガサベンケイソウのPEPCキナーゼ(PPCK)をコードする遺伝子Ppckのプロモーターには,水ストレス及びアブシジン酸応答に関わるシス配列が確認された.セイロンベンケイソウのホスホェノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPC)をコードする遺伝子ppcDのプロモーターには転写因子Mybの結合領域が確認された.アイスプラントからはPEPC,PEPCキナーゼ及びNADPリンゴ酸酵素をコードする遺伝子,Ppc1,McPpck1及びMod1のプロモーターを単離した.Ppc1には5箇所に塩ストレス応答に関与するシス領域が確認された.McPpck1にはエチレン及び塩ストレス応答に関わるシス領域が,Mod1には時計遺伝子の発現に関わるシス領域が確認された.また,いずれのプロモーターにもトウモロコシの光応答遺伝子の転写促進に関与するタンパク質(Dof)の結合サイトが認められた.レポーター遺伝子を用いた一過性発現解析の結果、アイスプラントMcPpck1は転写調節は転写開始コドン上流-1600bpから-1100bpまでの配列が関与していることが示唆された. 遺伝子の機能解析に必要な遺伝子組換え技術を確立するためin planta法を新たに適用した.ここでは,胚軸外植体,実生成長点,脇芽,及び種子等にアグロバクテリウムを介して遺伝子を導入する方法を検討した.胚軸外植体はアグロバクテリウムの感染によって枯死し形質転換体は得られなかったが,成長点,脇芽,及び種子にアグロバクテリウム処理した個体は健全に生育した.形質転換効率はそれぞれ,約20%,90%,及び70%であった.
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