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2011 Fiscal Year Annual Research Report

イネ白葉枯病菌感染初期における菌体外分泌因子の作用機構の解析

Research Project

Project/Area Number 21580059
Research InstitutionNational Institute of Agrobiological Sciences

Principal Investigator

落合 弘和  独立行政法人農業生物資源研究所, 植物・微生物間相互作用研究ユニット, 主任研究員 (30370646)

Keywords生物間相互作用 / イネ白葉枯病菌 / 遺伝子発現
Research Abstract

イネ白葉枯病菌では、感染過程において2つの異なる分泌装置(タイプII及びタイプIII)を介して分泌される各種因子は病原性発現に必須である。タイプIIを介して分泌される因子は主に病原細菌の増殖と病原性に関与しているが、その反面、宿主の防御応答を誘導させる。一方、タイプIIIを介して分泌されるエフェクターはその防御応答を抑制させる因子として作用すると考えられる。そこで感染過程におけるそれらの生理作用を解析し、白葉枯病菌の感染機構の一端を明らかにすることを目的としている。
タイプIIを介して分泌される酵素によって産生される宿主細胞壁分解産物(エリシター)による宿主の基礎的抵抗性反応について、その代表のひとつとしてPR遺伝子を指標とした解析を行った。その結果、エフェクターを分泌できないタイプIII変域株では、接種後24時間で発現が増加するPR遺伝子が増加する傾向が見られた。PR1aとPR1b遺伝子ついてRT-PCRで検証した結果、変異株において発現量が増加することが明らかになった。エフェクターの作用の一つは、接種24時間後における基礎的抵抗反応であるPR遺伝子群の発現を抑制することが示唆された。PR遺伝子等の基礎的抵抗反応は、WRKY型転写因子をはじめとした複数の転写因子によって制御されている。これまで得られた結果から、WRKY型転写因子では、接種12時間前後において、エフェクターによる発現の抑制・遅延が認められ、その転写因子の制御下にあるPR遺伝子等の発現がけっkとして抑制されると考えられた。感染過程におけるエフェクターの作用は、経時的な宿主の転写因子の発現を制御し、その結果、宿主の基礎的抵抗反応に関連する遺伝子発現を攪乱させ、感染成立させることにあると推察された。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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