2010 Fiscal Year Annual Research Report
病原体の認識と応答における分子機構の解明~デュアルR-遺伝子モデルの検証
Project/Area Number |
21580060
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Research Institution | 岡山県農林水産総合センター生物科学研究所 |
Principal Investigator |
鳴坂 義弘 岡山県農林水産総合センター生物科学研究所, 研究員 (20335459)
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Keywords | 抵抗性蛋白質 / 遺伝子対遺伝子説 / シグナル伝達 / 植物免疫 / シロイヌナズナ / 炭疽病菌 / トマト斑葉細菌病菌 / 青枯病菌 |
Research Abstract |
植物において複数の抵抗性蛋白質が同時に病原体を認識し防御応答を誘起する現象に関わっていることを証明するために研究を行った。3種の病原菌:アブラナ科野菜類炭疽病菌(Colletotrichum higginsianum)、トマト斑葉細菌病菌(Pseudomonas syringae pv.tomato strain DC3000 expressing avrRps4)および青枯病菌(Ralstonia solanacearum)に対して、感受性および抵抗性シロイヌナズナ生態型のRRS1とRPS4蛋白質のアミノ酸配列の比較解析(ナチュラルバリエーション解析)により、抵抗性発現に必須なアミノ酸配列を検証した。その結果、炭疽病菌と青枯病菌に対する抵抗性発現には、RRS1蛋白質のC末端領域のアミノ酸配列が重要だが、斑葉細菌病菌に対しては必ずしも必要ではないことが明らかとなった。以上から、2つの抵抗性蛋白質による各病原菌(エフェクター)の認識のための作用機序が異なることが示唆された。3種の病原菌に対して抵抗性を示す生態型であるWs-0のタグラインをスクリーニングして得た変異体(RPS4に変異を有するrps4-21、RRS1に変異を有するrrs1-1)と、これらを交配して得たダブル変異体を用いたマイクロアレイ解析により、炭疽病菌に対する防御応答を解析した。その結果、炭疽病菌の感染に対して特異的に発現(抑制)する遺伝子群が明らかになった。今後は、これら遺伝子の機能について詳細に解析し、病原菌の感染に対する植物の防御シグナル伝達機構を明らかにする。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] デュアルR-遺伝子による病原体認識機構:RPS4とRRS1遺伝子の作物への導入2011
Author(s)
鳴坂真理,白須賢,久保康之,白石友紀,畠山勝徳,平井正良, Seung Won Kang,河本晃一,江面浩,岩渕雅樹,鳴坂義弘
Organizer
第52回日本植物生理学会年会
Place of Presentation
仙台
Year and Date
20110320-22
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