2009 Fiscal Year Annual Research Report
培養細胞を用いない組換えバキュロウイルス構築法の開発とその利用
Project/Area Number |
21580064
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
仲井 まどか Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (60302907)
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Keywords | 組換えウイルス / 顆粒病ウイルス / 核多角体病ウイルス / トランスファーベクター / 全ゲノム配列 / 包埋体 / チャノコカクモンハマキ |
Research Abstract |
ウイルスゲノムDNAとトランスファーベクターを直接幼虫に注射接種し組換えウイルスを作製する方法を検討した。また、包埋体の形態に変異を持つ顆粒病ウイルスの全ゲノム配列決定を行った。培養細胞を用いない組換えバキュロウイルス作製法が確立したら、その方法を用いて、包埋体変異顆粒病ウイルスの組換えウイルスを作製することにより、顆粒病ウイルスの包埋体の形態を決定している遺伝子が特定ができることが期待される。 1.核多角体病ウイルスを用いた組換えウイルス作製法の検討 1-1.注射法の確立:感染虫の出芽ウイルスを粗精製してチャノコカクモンハマキ4齢幼虫の血体腔に注射し、最適な注射接種量を明らかにした。 1-2.AcMNPVの包埋体からウイルスDNAを精製し、リポフェクチンと混合しLiposomeを作製し、ウイルスDNAに感染する条件を設定した。 1-3.AcMNPVとx-galマーカーを挿入したトランスファーベクターを上記の条件でチャノコカクモンハマキ4齢幼虫に注射接種した。この感染虫の体液を基質と反応させてマーカー遺伝子の酵素反応を確認し、組換えウイルスに感染している幼虫を選択した。また、PCRでマーカー遺伝子の挿入を確認した。その結果、酵素活性と組換えの有無は必ずしも一致しなかった。また、幼虫内での組換えは確認されたが、細胞での組換え効率が25%であったのに対して、幼虫内での組換え効率は、2%であった。 2.顆粒病ウイルスを用いた組換えウイルス作製法の検討 2-1.包埋体形態異常変異顆粒病ウイルスの全ゲノム配列を決定した。 2-2.GFP遺伝子を組み込んだトランスファーベクターの構築を終了した。
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Research Products
(2 results)