2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580066
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
矢野 修一 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (30273494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋野 順治 京都工芸繊維大学, 学内共同利用施設等, 教授 (40414875)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 捕食回避戦略 / 生物的防除 / ハダニ / カブリダニ / アリ / 集合性 / ハダニの網 / 化学成分 |
Research Abstract |
ナミハダニが作る網上にある黒糞粒の化学成分が、ハダニの集合性を裏付けることを解明し、この成果はオランダのダニ学専門誌で発表した(研究発表[雑誌論文])。また、本研究遂行過程で発見・解明したミカンハダニの捕食回避戦略をドイツの科学誌で発表し(研究発表[雑誌論文])、その内容は京都大学広報HP(備考)や京都新聞等(備考)で紹介された。ハダニが日常的なカブリダニの脅威に対して有効な防御姿勢に固執するあまり、稀に遭遇する巨大なイモムシから逃げずに葉ごと食われてしまう姿は、生涯に一度あるかないかの巨大災害に対する我々人間の防災策に示唆を与えるものだったため、インターネットの「2ちゃんねる」の生物学掲示板ではこの研究内容を(無断で)転載したスレッドが立ち(誹謗中傷も含めて)200件近いコメントが寄せられた。この議論の形態が望ましいかどうかは別にして、この研究内容が大きな社会的関心を呼んだことは疑いない。 さらに、ハダニが攻撃法の異なる捕食者(カブリダニとアリ)に対する防御を両立できないことを解明した成果をオランダの昆虫学専門誌で発表した(研究発表[雑誌論文])。この成果は京都大学広報HP(備考)や日本経済新聞(備考)、共同通信社を介して多くの地方紙で紹介された。これまでハダニと無関係と思われていたアリが、カブリダニを利用したハダニの生物的防除を大きく左右する可能性を世界で初めて示したことに対する反響は大きく、この研究内容を紹介する雑誌やコラムの執筆依頼が続いている。上記以外にも、本基金の補助を受けた論文1報が受理され(研究発表[雑誌論文])、1報が審査中、1報が投稿準備中である。これだけの成果を挙げつつある本研究の継続課題が不採択になったことは遺憾である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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