2010 Fiscal Year Annual Research Report
異質倍数性植物コムギにおけるステロール代謝パスウエイの特性解析
Project/Area Number |
21580080
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村中 俊哉 大阪大学, 工学研究科, 教授 (60342862)
|
Keywords | ステロール / 代謝工学 / コムギ / P450 |
Research Abstract |
コムギESTならびに完全長cDNA情報から、ステロール生合成に関わるアセチルCoAからステロール骨格形成に至る経路の酵素に相当するcDNAを抽出し、これらのcDNAをシロイヌナズナで過剰発現させる。ステロールプロファイル分析による化学的表現型(ケミカルフェノタイプ)を調査し、コムギにおけるステロール生合成遺伝子群の機能を明らかにすること、さらに、コムギにおけるステロール生合成遺伝子群について同祖遺伝子ごとにゲノムマッピングを行うとともにRT-PCR解析、マイクロアレイ解析による遺伝子発現解析の結果とシロイヌナズナを用いた酵素機能解析の結果を統合し、コムギ同祖遺伝子間における遺伝子機能の差異を明らかにするとともに、コムギステロール代謝パスウエイの特性を明らかにすることを目指す。今年度、スティグマステロールに関わるP450(CYP710Aサブファミリー)について詳細な解析を行った。コムギ'チャイニーズスプリング(CS)'より3種のCYP710Aサブファミリーをクローニングした。CSのnullisomic-tetrasomic系統を用いて、各遺伝子についてゲノムPCRを行った。その結果、3種の遺伝子はそれぞれ、A, B, Dゲノムに存在することがわかり、TaCYP710A8-A, TaCYP710A8-B, TaCYP710A8-Dと命名した。TaCYP710A8に共通なPCRプライマーでRT-PCRを行った結果、9/13がTaCYP710A8-Aであったことから、コムギCSにおいてTaCYP710A8-Aが優先的に発現していることがわかった。
|
Research Products
(6 results)