2009 Fiscal Year Annual Research Report
Small RNAの安定性を制御するGGDEF/EAL蛋白質の機能解析
Project/Area Number |
21580088
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鈴木 一史 Niigata University, 自然科学系, 准教授 (00444183)
|
Keywords | 大腸菌 / small RNA / GGDEFドメイン / EALドメイン / c-di-GMP / Csrシステム / バイオフィルム |
Research Abstract |
細菌バイオフィルムの形成を制御するGGDEF/EAL蛋白質は新規セカンドメッセンジャー「bis-(3'-5')-cyclic dimeric GMP(c-di-GMP)」の代謝酵素であるが、申請者らはc-di-GMP非代謝型GGDEF/EAL蛋白質「CsrD」がsmall RNAの安定性制御を介してバイオフィルムを制御していることを明らかにした。c-di-GMP非代謝型GGDEF/EAL蛋白質「CsrD」の機能と、複数のc-di-GMP代謝型GGDEF/EAL蛋白質の相互作用及び新たな機能を解明することが本研究の目的である。 CsrDの機能に重要なアミノ酸残基を見いだすため、部位特異的変異によってアミノ酸残基を置換した変異CsrDの解析を行った。CsrDホモログには保存され、典型的なGGDEF/EALタンパク質には保存されていないアミノ酸残基を中心に選択し、アラニン残基(一部ロイシン残基)に置換した。変異CsrDの活性をバイオフィルム形成、csrB-lacZ発現、グリコーゲン合成により測定し、野生型CsrDと比較した。その結果、HAMP-likeドメインとGGDEFドメインのN末端領域がCsrDの活性に重要であることが明らかとなった。さらに、CsrB RNA分解過程を明らかにすることを目的とし、エキソヌクレアーゼであるPNPaseの変異株において蓄積する複数のCsrB RNA分解中間体について解析した。すべてのCsrB RNA分解中間体の5'末端は野生型CsrBと一致し、3'末端が異なることが明らかとなった。そこで、複数のステムループ構造を除いた変異CsrBをコードするプラスミドをcsrB変異株に導入し、相補性試験を行った。その結果、いくつかのステムループ構造を含む領域がCsrBの分解に重要であることが示唆された。
|
Research Products
(3 results)