2010 Fiscal Year Annual Research Report
多機能性生理活性因子であるアマニ由来リグナンの作用機構解明と構造活性相関の検討
Project/Area Number |
21580142
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
菅原 卓也 愛媛大学, 農学部, 准教授 (00263963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 聡 愛媛大学, 農学部, 教授 (00243808)
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Keywords | セコイソラリシレジノール / マタイレジノール / 構造活性相関 / 脂肪蓄積抑制 / 免疫促進 |
Research Abstract |
1.(-)SECOの脂肪蓄積抑制効果 アマニリグナンであるセコイソラリシレジノール(SECO)ののうち、(-)異性体についてマウス前駆脂肪細胞株3T3-L1細胞に対する脂肪蓄積抑制メカニズムを検討した。その結果、(-)SECOによる刺激により、脂肪細胞への分化誘導のリード因子で核内受容体であるPPARγ遺伝子の発現が促進され、タンパク質発現レベルも上昇していた。このことから、(-)SECOは前駆脂肪細胞への分化誘導を促進しつつも脂肪蓄積を抑制していることが確認された。また、PPARγにより発現がコントロールされているアディポネクチンの遺伝子発現レベルの上昇と、そのタンパク質発現の上昇が認められた。アディポネクチンは脂肪細胞が産生するホルモンで、動脈硬化の予防作用やインスリン感受性の亢進作用があり、善玉のホルモンとして知られている。アディポネクチン産生促進作用により脂肪蓄積の抑制作用に繋がったものと推察された。 2.(-)SECOの免疫促進効果(-)SECOにハイブリドーマ細胞株の免疫促進効果があることが明らかとなっており、その誘導化合物である(-)マタイレジノール(Mat)についても免疫促進効果を培養細胞と動物実験により評価した。培養細胞に対する効果を検討した結果、(-)Matはアレルギーに関与するIgEの産生を抑制する作用があった。マウスを用いて生体内における免疫調節活性を検討したところ、10日間連続経口投与により、血中の抗体レベルの上昇傾向が確認された。腸間膜リンパ節、およびパイエル板由来リンパ球の抗体産生をex vivoで確認したところ、有意な活性化が認められた。一方、血中のIgE濃度が有意に低下した。
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Research Products
(6 results)