2010 Fiscal Year Annual Research Report
長鎖アシル基を持つ無辛味カプサイシン類縁体の唐辛子食品からの探索と生成機構の解明
Project/Area Number |
21580152
|
Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
古旗 賢二 城西大学, 薬学部, 准教授 (70275105)
|
Keywords | 食品 / 植物 / トウガラシ / カプサイシン / バニリルアミン / 植物油 / トリアシルグリセリド |
Research Abstract |
本研究は、長鎖アシル基を部分構造に持つカプサイシン類縁体(Long-chainN-vanillyl acylamide,LCNVA)が食品中に存在することを明らかにし、また、その生成メカニズムを解明することを目的としている。平成21年度は、食品素材であるトウガラシオレオレジンからolvanilを含む6種のLCNVAを単離同定した。また、それらの含有組成がトウガラシオレオレジンの植物油の脂肪酸組成と酷似していたことから、オレオレジンへの加工過程で、トウガラシ中のカプサイシン類と植物油からLCNVAが生成していると考察した。平成22年度では、LCNVAの生成メカニズムを、モデル反応を用いて解明することを目的とした。カプサイシンあるいはバニリルアミンの高純度試薬をトリアシルグリセリドと混合したものについて、物質濃度、温度などとLC酬Aとの生成との関連を調べた。生成するLCNVAの検出測定には、簡便にかつ選択的にLCNVAを測定できるHPLC-蛍光法を用いた。カプサイシン様物質のバニリルノナノエイトをトリアシルグリセリドの一種であるトリオレインに溶解して加熱した。経時的にサンプリングして、HPLCで生成するLCNVA(olvanil)を測定した。その結果、高濃度、高温であるほど、olvanilの生成率は上昇した。また、バニリルノナノエイトの代わりにバニリルアミンを用いると、生成率は飛躍的に向上した。以上のことから、トウガラシ内の成分が化学反応することによりLCNVAが生成することを証明した。また、より強い求核性を持つバニリルアミンで反応が促進したことから、LCNVA生成メカニズムは、アミンもしくはアミドと脂肪酸エステル(トリアシルグリセリド)の求核置換反応であることが示唆された。
|