2010 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚のニュートリプロテオミクスを用いた栄養状態診断法の確立
Project/Area Number |
21580156
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
大石 祐一 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (00313073)
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Keywords | 二次元電気栄堂 / ニュートリプロテオミクス / 表皮タンパク質 |
Research Abstract |
簡便で誰にでもでき、さらに痛みの少ない栄養状態診断の方法を開発すべく、表皮のタンパク質に着目した。そのために、皮膚のニュートリプロテオミクス法を確立し、マーカーとなりうるタンパク質を見出すことを目的とした。平成21年度は、皮膚全体からのタンパク質の抽出法およびその二次元電気泳動法について確立した。より痛みの少ない診断方法としては、皮膚全体よりは、神経のない表皮を検体とする方がサンプリングのしやすく、無痛なので、平成22年度は、表皮のタンパク質の抽出法について検討した。 (1) 表皮の獲得は、皮膚を1mMフッ化フェニルメチルスルフォニル(PMSF)および1mMエチレンジアミン四酢酸ナトリウム(EDTA)を含む60℃のPBSにて30秒処理し、表皮を剥離するのがよいことが分かった。 (2) 剥離した表皮からのタンパク質の抽出は、7M尿素、2Mチオ尿素、4%(w/v)CHAPS、 1mM PMSFおよび1mM EDTAを含む40mMトリス中で表皮を細胞破砕機処理後、12000gで遠心し、上清を得、本液を表皮タンパク質抽出液とした。 (3) 本抽出液をドライストリップ(18cm、 pH3-10NL)に45μg供与することとした。 (4) 還元アルキル化を、60mM Dithiotnreitol(DTT)、 10mM Tris(2-carboxyethyl)phosphine Hydrochloride、40mM 4-Vinylpyridineで行った後、等電点電気泳動を行い、その後1%(w/v)DTT, 2.5%Iodoacetamide処理し、二次元目の電気泳動を行うこととした。 本条件で行うことにより、表皮中タンパク質のスポットが鮮明に現れることがわかった。
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