2009 Fiscal Year Annual Research Report
リン酸化情報ハブに着目した機能性食品・栄養成分の作用メカニズムの解析
Project/Area Number |
21580157
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
関 泰一郎 Nihon University, 生物資源科学部, 准教授 (20187834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有賀 豊彦 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (50096757)
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Keywords | MAPK / apoptosis / food function |
Research Abstract |
近年、食品の機能性成分に関する研究が活発に展開されている。しかし、その作用にかかわる分子メカニズムを解明した研究は未だ少ない。そこで本研究では、未だ解明されていないROS産生以降アポトーシス誘導シグナル以前の細胞内情報伝達システムを明らかにする。特に、細胞内の様々なストレスを受容して、そのストレスをタンパク質のリン酸化を介した情報へと変換するリン酸化情報ハブタンパク質に着目して機能性成分の作用起点を明確にする。すなわち、これらのハブタンパク質の機能制御にかかわる因子と機能性植物成分との相互作用、シグナル伝達について分子細胞レベルで明らかにする。さらに、これまでに解明されていない機能性食品成分による抗がん作用(アポトーシス誘導)メカニズムを新しい切り口から分子レベルで解明することを目的とする。これらの基礎的な知見を応用して、炎症・免疫、記憶・学習など、ハブタンパク質の下流に位置する生命現象を制御する新たな食品機能の開発が期待される。本年度は、MAP3Kの一種ASK1について基礎的な発現量や複合体の形成状況について各種がん細胞を用いて検討した。ASK1は細胞内で1500kDaをこえる高分子量複合体シグナルソームを形成する。ASK1,ASK1とcomplexを形成するthioredoxin(trx),TRAF2/6の抗体を用いてこれらの因子の発現状態について検討し、各種がん細胞でのMAP3Kの発現動態について明らかにした。
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