2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580160
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
竹中 麻子 明治大学, 農学部, 准教授 (40231401)
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Keywords | ビタミンE / トコフェロー / 不安行動 |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、ビタミンE欠乏による不安行動増加のメカニズムを解明することである。平成22年度の研究によって、次の成果が得られた。 まず、グルココルチコイド分泌を介した不安行動制御に酸化ストレスがおよぼす影響について、ビタミンE欠乏動物を用いて検討した。ビタミンE欠乏ラットでみられる不安行動の増加が副腎摘出によってみられなくなることを示し、グルココルチコイドが不安行動の増加に関与することを明らかにした。一方、グルココルチコイドの急性投与によって惹起される不安行動はビタミンE欠乏下でも増加せず、このホルモンの感受性は酸化ストレスによる影響を受けないことを示した。さらに、ビタミンE欠乏によって増加した不安行動はビタミンEの再投与により正常化するが、この正常化には最低1週間の投与期間が必要であること、およびこの不安行動はベンゾジアゼピン系およびセロトニン系抗不安薬投与で抑制されることを示した。したがって、酸化ストレスによるグルココルチコイドの分泌増加、あるいはグルココルチコイドによる不安行動増加のいずれかの経路に、プロセスにGABAやセロトニンによる神経伝達が関与している可能性を示した。
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Research Products
(11 results)