2011 Fiscal Year Annual Research Report
セロトニン誘導体の生体内代謝と抗酸化作用発現機構の解明
Project/Area Number |
21580161
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Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
一柳 孝司 新潟工科大学, 工学部, 教授 (00288226)
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Keywords | 抗酸化物質 / 体内動態 / 予防医学 |
Research Abstract |
ベニバナ種子残査には抗酸化作用を持つ2種類のセロトニンのヒドロキシ桂皮酸誘導体が豊富に含まれており、生体内における動脈硬化抑制作用などが報告されている。生体内におけるセロトニン誘導体の生体調節機能の発現の解明には、生体内における代謝物の検証や、臓器分布を含めた体内動態の研究が不可欠である。 これまでの研究で、セロトニン誘導体が血中において投与型として見出されることを示す一方、投与型の20倍以上の血中濃度で代謝物が存在することを示してきた。そこで、セロトニン誘導体代謝物を投与したラットより得られた尿、胆汁から各種セロトニン誘導体代謝物を単離・精製し、その構造を決定するために質量分析装置による解析を試みたが、セロトニン誘導体の代謝物の構造情報を得ることはできなかった。精製後のセロトニン誘導体代謝物の安定性について検証を行ったところ、セロトニン誘導体のグルクロン酸抱合体と予想される代謝物は比較的安定であることが確認された。 一方、投与型の20倍の血中濃度である主要代謝物は、単離・精製の過程で速やかに分解していることが明らかとなった。主要代謝物のピークの減少に伴い、グルクロン酸抱合体と思われるピークの増加が観察されたため、主要代謝物はセロトニン誘導体のグルクロン酸抱合体が更に代謝修飾を受けたものであることが予想された。一方、セロトニン誘導体代謝物の生体内における抗酸化作用発現への寄与を検証するために、セロトニン誘導体を経口摂取後のラットより各種臓器を摘出し、その抽出物について酵素処理を行ったところ、酵素処理後の臓器抽出物ではセロトニン誘導体の濃度が増加したことから、臓器におけるセロトニン誘導体代謝物の存在が明らかとなった。
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Research Products
(1 results)