2009 Fiscal Year Annual Research Report
次世代リモートセンシングデータによる間伐地の半自動区分
Project/Area Number |
21580178
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
加藤 正人 Shinshu University, 農学部, 教授 (40345757)
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Keywords | 森林管理 / リモートセンシング / 画像解析 / 間伐 |
Research Abstract |
「地球温暖化防止や国土防災上からもニーズの高い間伐地の抽出を人工衛星の情報から区分できれば、森林管理や調査が格段に効率化する。」現在の日本の森林では森林現況を正確に捉えること、間伐地を判別することは日本の森林管理において最も社会的ニーズが高い。森林は災害や気象害、大型獣による食害、不要な樹木の天然更新などの影響を受け、多くの森林は、植栽した樹種がそのまま育つことはない。しかし、森林の管理台帳である森林基本図や森林調査簿は植栽時の情報のままであり、現実との乖離が大きな問題である。さらに、近年、人工林では災害の起きやすい放置された間伐地(細い木が密生する不健全な林)が増加している。間伐地の選別は、現地調査と技術者の経験に依存しており、多大な労力と時間を要する。 そこで、本研究では、上空から撮影された次世代リモートセンシングデータである人工衛星と航空機センサデータをもとに、次世代リモートセンシング技術として、高分解能で多機能なセンサを搭載した人工衛星や航空機センシングデータを用いて、国内の代表的な植栽樹種であるスギ、ヒノキ、カラマツ林から、立木本数、単木樹冠の抽出、樹種分類から林相を半自動的にゾーニングし、間伐が必要な人工林を区分する手法を開発する。研究成果として論文を作成すると共に特許申請を行った。特許技術は市町村など担当者が少ない自治体では、高度な間伐地区分よりも、"植栽した樹木が、今何本あるのか知りたい。きちんと育っているのか確認したい"というニーズが高いことがわかった。 本発明は上空からの光学の高分解能センシングにより、広域の森林を対象に管理区域(小班)内の樹木本数を樹種ごとに精度良く自動算定するシステムである。算定結果は小班データベースとして登録でき、GISなどの森林管理に活用できることから、当該技術の応用範囲は広い。
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Research Products
(10 results)