2011 Fiscal Year Annual Research Report
次世代リモートセンシングデータによる間伐地の半自動区分
Project/Area Number |
21580178
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
加藤 正人 信州大学, 農学部, 教授 (40345757)
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Keywords | 森林管理 / リモートセンシング / 画像解析 / 自動区分 / 間伐 |
Research Abstract |
「地球温暖化防止や国土防災上からもニーズの高い間伐地の抽出を人工衛星の情報から区分できれば、森林管理や調査が格段に効率化する。」現在の日本の森林では森林現況を正確に捉えること、間伐地を判別することは日本の森林管理において最も社会的ニーズが高い。近年、人工林では災害の起きやすい放置された間伐地(細い木が密生する不健全な林)が増加している。間伐地の選別は、現地調査と技術者の経験に依存しており、多大な労力と時間を要する。本研究は、上空から撮影された次世代リモートセンシングデータである人工衛星と航空機センサデータをもとに、次世代リモートセンシング技術として、高分解能で多機能なセンサを搭載した人工衛星や航空機センシングデータを用いて、国内の代表的な植栽樹種であるスギ、ヒノキ、カラマツ林から、立木本数、単木樹冠の抽出、樹種分類から林相を半自動的にゾーニングし、間伐が必要な人工林を区分する手法を開発する。 平成23年度は、本研究によって得られ研究開発成果に関わる特許出願について、早期審査請求手続きし、平成24年1月13日に登録された(特許第4900356号)。 森林現場で利用されている主要な4種類の高分解能人工衛星デジタルデータ(IKONOS:地上分解能力1m、Quickbird:0.6m、Worldview:0.5m、Geoeye:0.4m)を購入して、間伐地の区分が可能か同一ヶ所(信州大学演習林)で比較・検証した結果、いずれの衛星も14.9%以内の推定誤差となり、当該特許技術による実用化目標の80%以上を確保した。 この成果は信州大学農学部演習林が所在する長野県南箕輪村の大芝村有林の間伐地管理に適用した。この技術成果は海外英文誌(Journal of Remote Sensing)に認められ、印刷中である。
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