2010 Fiscal Year Annual Research Report
航空機LiDARによる林内下層植生量推定手法の開発
Project/Area Number |
21580180
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 一清 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (40262430)
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Keywords | 航空機LiDAR / 画像解析 / 下層植生 / 林内光環境 / 樹種 / 3Dカメラ / フットプリント / パルス波形 |
Research Abstract |
近年水土保全機能や種多様性等の公益的機能増大を目的とした各種間伐事業が急速に行われているが、その有効性や課題を評価するためには、残存木だけでなく、間伐後の侵入・定着が期待される林床の下層植生量の把握が必要である。しかし、林床の下層植生量を広域的かつ迅速に評価する手法は皆無である。そのため、本研究では航空機LiDARによる林内下層植生量推定手法の開発を目指すものである。 本年度は、三重県大台町内及び愛知県豊田市稲武町内の名古屋大学大学院生命農学研究科フィールド教育支援センター稲武フィールド内の調査地を対象に、航空機LiDAR観測データによる林内下層植生被度の推定及び林内下層状態によるレーザーパルス反射特性への影響について検討を行った。また、あわせて現地調査における簡易下層植生被度計測手法について研究を行い、カメラ2台を利用した新たな計測手法の推定精度についても検討をを行うとともに、新たに3Dカメラを利用した森林調査法についても、その有効性を検討した。その結果、本研究で提案する新たな解析手法("Top Surface解析手法")により算出した指標は、林内下層植生被度と相関性は高くないものの、有意な相関関係にあった。しかし、その関係を樹種タイプ別に比較した場合、有意な関係性は認められず、さらなる検討が必要であることが示唆された。そのため、新たに個々の照射レーザーの反射特性を詳細に検討し、従来考えられてきたフットプリントを前提とした反射特性の概念に関して新たな知見が得られた。また、カメラを利用した下層植生被度及び3Dカメラを利用した森林調査法においては、その簡易測定としての有効性を明らかにした。
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