2011 Fiscal Year Annual Research Report
航空機LiDARによる林内下層植生量推定手法の開発
Project/Area Number |
21580180
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 一清 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (40262430)
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Keywords | 波形記録式航空機LiDAR / 下層植生 / 距離補正 / パルス波形 |
Research Abstract |
昨年度は、波形記録式航空機LiDARによる観測データのパルス振幅(PI)とパルス幅(PW)から算出されるパルス波形の面積(S)とセンサから反射位置までの距離(L:m)の関係を比較し、両者の関係がほぼS ∝ L^-2の関係にあることを明らかにした。これにより、詳細なパルス波形面積の解析におけるLの影響を考慮した解析が必要であると考えられた。そこで今年度は、観測データによるLの影響を考慮した新たな指標を探索するとともに、それらの指標と林床状態の関係について比較検討した。 まず、観測点を中心とする直径10mの仮想円形プロットを設定し、観測データをTop Surface解析手法により林冠パルスと林冠下部パルスに分離し、各林冠下部パルス反射位置までの平均距離(Lavg)を求めた。次に、各林冠下部パルスに対応するパルス波形を波形データから抽出し、各パルスの反射強度を (Lavg/L)^2を乗じて基準化した。さらに、抽出した各パルスのTop Surfaceからの標高差の最頻クラス以上を地面パルス(G)、それ未満を下層植生パルス(V)として分離し、それぞれのパルス波形最大反射強度(Pmax)及び波形積算反射強度(Sw)を算出し、下層植生被度(%)との関係を回帰分析により比較検討した 単回帰分析の結果、下層植生被度(%)と有意な関係性が認められたのは、平均Sw(V)/Pmax(V)(決定係数=0.15)、平均Sw(G)/Pmax(G)(決定係数=0.32) 、下層植生パルス数/全パルス数(決定係数=0.06)、ΣSw(V)/ΣSw(G)(決定係数=0.06)であった。さらに、全指標との重回帰分析(変数選択法)により得られた関係では決定係数は0.42となった。これらのように、高精度とは言えないが、広域的な下層植生被度の推定の可能性を示す重要な結果が得られたものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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