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2011 Fiscal Year Annual Research Report

マツ葉ふるい病菌の生葉及び落葉における生息密度―樹木病原菌の個体群解析

Research Project

Project/Area Number 21580185
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

畑 邦彦  鹿児島大学, 農学部, 准教授 (00325771)

KeywordsLophodermium pinastri / マツ葉ふるい病菌 / 内生筋 / 個体群密度 / クロマツ / 生葉 / 落葉 / 子嚢盤
Research Abstract

これまでの成果より、L.pinastriの個体群密度は針葉断片あたりの分離コロニー数を指標として把握することが可能であることが明らかとなった。そこで、23年度においては、本菌の個体群密度の時間的・空間的変動を追跡すると共に、空中胞子密度の変動を把握するための予備試験を行った。
桜島のクロマツ生葉における本菌の分離コロニー数の季節変動については、当年葉では感染自体は見られたものの、全体に低レベルであった。1年葉では調査期間を通してコロニー数の顕著な上昇が見られ、1年葉が主要な感染ターゲットと思われた。2年葉では有意な変動は見られなかった。落葉では生葉とは全く異なる変動パターンを示した。また、鹿児島県内5ヶ所のクロマツ海岸林のクロマツ生葉における本菌のコロニー数については、調査林分間で顕著な差が見られた。この地域変動の理由としては、本菌のコロニー数が少なかった林分では当年葉の時点でその他の菌の出現率が高く、かつ本菌とその他の菌の間に顕著な排他性が認められたため、他の菌との競争関係が主要な理由と考えられた。一方、落葉では有意な地域差は見られなかった。
桜島において本菌の空中胞子密度の変動を推測するため、直接空中胞子密度を計測するための方法として、林分内にグリセリンを塗布したスライドグラスを設置して胞子を捕捉する方法、林分内で培地を開封後に培養する方法、雨水を採取して培養する方法を試行したが、いずれも本菌の胞子を捕捉出来なかった。一方、落葉上における子嚢盤の成熟・開口状況を観察して間接的に空中胞子密度の変動を推測する方法も試行したが、こちらでは明瞭な変動が見られ、胞子飛散時期を推測することが可能であった。推測された胞子飛散時期はほぼ梅雨の時期に限られており、上記の生葉における変動パターンとは異なっていた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

クローン数の時間的・空間的変動調査に取り掛かることが出来、順調にデータを積み重ねている。とりわけ、空間的変動の原因が明らかになったのは大きな進歩である。空中胞子密度については、直接法は上手く行かなかったものの、間接法で変動自体は捉えることが出来た。

Strategy for Future Research Activity

今の所概ね順調に進行しており、今後も計画に沿って進める予定である。なお、空中胞子密度については、主として間接法による変動パターンの推定を採用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] マツ針葉から分離されたLopbodermium pinastriの対峙培養2011

    • Author(s)
      畑邦彦・中島彩夏・田中拓也・曽根晃一
    • Organizer
      第67回日本森林学会九州支部大会
    • Place of Presentation
      鹿児島大学
    • Year and Date
      2011-10-29

URL: 

Published: 2013-06-26  

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