2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580220
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
胡 夫祥 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋科学部, 准教授 (80293091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東海 正 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (30237044)
塩出 大輔 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教 (40361810)
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Keywords | 仔稚魚 / 層別定量採集 / 自律開閉 / 採集効率 / 資源量推定 / フレームトロール / コットエンド開閉 |
Research Abstract |
本研究は,手軽に利用できる仔稚魚の層別定量採集技術の確立を目指すものであり,本年度には主にネット自律開閉装置の設計と試作,メモリーカード設定方式による開閉制御方法の開発および1/2模型を用いた水槽実験を行った。得られた成果を以下に示す。 1.既存の標準型または小型MOHT(一定水深を曳網できる仔稚魚採集トロール網)の身網中間に自律開閉装置を設ける方式を採用し,開閉装置の開口部面積が1.0m^2程度のネット自律開閉装置を開発したとともに,網口から入網した層ごとの仔稚魚のコンタミネーションが避けられる前部ネットを設計し,製作した。 2.従来に用いられているアーマードケーブルによる有線制御方式または超音波ハイドロフォンによる遠隔制御方式を用いずに,メモリーカード内蔵型コントローラを網口フレームの下部に設けて,目的水深,曳網時間または予定濾水量におけるネットの開閉を自律的に動作させる方法を考案し,自律制御プログラムを開発した。 3.東京海洋大学の大型回流水槽において,1/2模型を用いて,開閉装置の動作状況,網口フレームの姿勢,前部と後部ネットの形状,および前部ネット内外の流速分布を調べた。実物4.0ノット相当の流速においてもネットの開閉がスムーズに動作することと,網口フレームが常に直立に近い姿勢を保持できることなどが確認された。 次年度では,標準型MOHTに自律開閉装置と5層の後部ネットを取り付けて,東京海洋大学の研究練習船神鷹丸および水産庁の調査船開洋丸をそれぞれ利用して実海域において採集漁具の物理的特性,開閉装置の動作状況などを調べるとともに,稚仔魚の層別採集試験を実施する。
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