2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580220
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
胡 夫祥 東京海洋大学, 海洋科学部, 准教授 (80293091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東海 正 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (30237044)
塩出 大輔 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教 (40361810)
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Keywords | 仔稚魚 / 層別定量採集 / 自律開閉 / 採集効率 / 資源量推定 / フレームトロール / コットエンド開閉 |
Research Abstract |
本研究は,層別採集漁具の設計と姿勢及び位置制御,仔稚魚採集効率の解析と定量性の評価など物理学的及び生物学的観点から,手軽に利用できる仔稚魚の層別定量採集技術の確立を目指すものである。昨年度までは既存の標準型または小型MOHT(一定水深を曳網できる仔稚魚採集トロール網)の身網中間に自律開閉装置を設ける方式を考案し,開閉装置の開口部面積が1.0m^2程度のネット自律開閉装置を開発したとともに,網口から入網した層ごとの仔稚魚のコンタミネーションが避けられる前部ネットを設計し製作した後,小型MOHTフレーム(開口面積2.0m2)と標準型MOHTフレーム(面積5.0m2)を利用して,それぞれ神鷹丸,白鷹丸と開洋丸に乗船して,館山湾と相模湾で採集漁具の曳網特性(漁具抵抗,曳網深度,網ロフレームの姿勢など),及びネットの開閉動作状況を調べ,採集された仔稚魚の組成から,前部ネットにおける採集生物の混入の可能性が少ないことも確かめられてきた。 本年度では,標準型MOHTフレーム(面積5.0m2)を利用したこの新しい自律開閉型層別採集漁具と,既存の「MOCNESS」,「MOHT」をそれぞれ用いて,東京海洋大学の研究練習船「神鷹丸」と水産庁所属の「開洋丸」において、仔稚魚の採集調査をそれぞれ1航海ずつ実施した。得られた結果から本研究で開発した自律開閉型層別採集漁具を用いて,仔稚魚を定量的に採集できることが確認できた。 本研究で開発した自律開閉装置については,すでに産業財産権も取得済みで,今後標準的な漁業資源調査用の仔稚魚採集漁具として,その普及が期待される。
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Research Products
(1 results)