2009 Fiscal Year Annual Research Report
魚類の味覚および内臓感覚神経路―感覚系の全貌理解を目指して
Project/Area Number |
21580223
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 直之 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (80256974)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗宮 弘明 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (50147972)
吉本 正美 日本医科大学, 医学部, 講師 (00182832)
|
Keywords | 魚類 / 真骨魚類 / 感覚系 / 味覚 / 内臓感覚 / 神経回路 |
Research Abstract |
味覚系については、キンギョにおいて間脳の三次味覚核から終脳(大脳)にいたる神経回路が存在することを示唆するデータを得た。また三次味覚核が間脳内で形成する神経回路も明らかとなった。これらの成果によって、終脳における味覚領域を特定するための実験を本格的に開始するための土台が得られた。内臓感覚系については、キンギョの一次中枢へのトレーサー注入実験によって、間脳の複数の神経核に内臓感覚が到達することが明らかになった。キンギョの二次中枢について同様の実験を行なった結果、一次中枢を介する経路とほぼ同じ間脳領域に情報が伝えられることも判明した。間脳の内臓感覚到達部位の中には、さらに上位の終脳へ情報を伝えると予想される神経核もある。終脳への上行回路を特定するために必須の手がかりが得られた。ティラピアの内臓感覚中枢については、一次および二次神経核に関して当初予想を上回る進展がみられ、十分な成果が得られたのですでに論文を投稿し、受理されている。また、感覚神経路の全貌を理解するために、キンギョの体性感覚(触覚など)の神経路の調査も行い、間脳にいたる神経路が明らかになった。こちらについても論文を投稿し、すでにOnline版は出版された。脳アトラス作成に使用する脳切片は、剥がれ、破損、汚損などが1枚もあってはならない。脳全体の連続切片の作成を開始した。
|
Research Products
(3 results)