2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580227
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
阪倉 良孝 長崎大学, 水産学部, 教授 (20325682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 英樹 独立行政法人水産総合研究センター, 瀬戸内海区水産研究所, 主任技術開発員 (10466261)
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Keywords | トラフグ / テトロドトキシン / 行動 / 組織学 / 情動 / 脳 |
Research Abstract |
「TTXが,捕食者回避行動に関わる高次行動のニューロトランスミッターを修飾する分子として機能する」という仮説を検証するために,トラフグ稚魚をモデル生物系として,TTXがトラフグの中枢神経のどの部位に作用し,その結果として行動をどのように変化させるのかを明らかにすることによって,TTXのフグ体内における作用機序を理解するための一助とすることを目的とした。天然魚およびTTX投与人工種苗のTTXの細胞内分布を薄切切片に対する免疫組織化学的手法によって特定を試みた。その結果,天然魚およびTTXを筋肉注射または経口投与した人工種苗のいずれにおいても,表皮基底細胞と肝臓からTTXが検出された。さらに,脳,視神経,嗅上皮よりTTXを初めて検出した。トラフグ稚魚のTTXセンシングの機構を明らかにするためにY字迷路を模した実験水槽により,トラフグのTTXに対する誘因を定量化したところ,無毒の人工種苗がTTXに誘引されることを確認できた。さらに,フグ毒を投与した人工種苗と無毒の人工種苗を天然水域を模したメソコスムに放流し,捕食者回避行動が異なるかどうかを検証した結果,TTX保有魚は捕食に遭いにくいことが明らかにできた。
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Research Products
(2 results)