2009 Fiscal Year Annual Research Report
魚肉貯蔵・加工中の4ーヒドロキシアルケナール生成抑制,特に畜肉のそれとの関連
Project/Area Number |
21580249
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
境 正 University of Miyazaki, 農学部, 教授 (20112766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 聡 宮崎大学, 農学部, 准教授 (30284821)
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Keywords | 4-ヒドロキシヘキセナール / 4-ヒドロキシノネナール / 脂質酸化 / マロンアルデヒド / 魚肉 / 畜肉 |
Research Abstract |
1. α-トコフェロール,βカローンおよびアスコルビン酸の添加試験を行った。 α-トコフェロール添加はブタ肉中の4-ヒドロキシノネナール(HNE)およびタイ肉中の4-レドロキシヘキセナール(HHE)の生成を抑制した。ブリ肉においては明確な結果は得られなかった。α-トコフェロール添加はマロンアルデヒド(MA)生成を促進した。βカロテン添加は魚肉のMAおよびHHEの生成を促進したが,ブタ肉のHNEについては0.1%添加区ではその生成が抑制されたが0.2および0.5%添加区ではその生成が促進された。MAについては全ての添加区でその生成は促進した。アスコルビン酸添加により,ブリ肉中のMAの生成は抑制される傾向を示した。タイ肉中のMAの生成はアスコルビン酸添加による明確な傾向は見られなかった。アスコルビン酸添加はブタ肉中のMA生成を促進した。ブリ肉中のHHE生成は抑制したが,タイ肉中のHHE生成には影響を及ぼさなかった。他方ブタ肉中のHNE生成は抑制された。 2. HHE, HNEおよびMA生成に及ぼすFeイオンの影響を調べるために,キレート剤のEDTAとNaCl添加及びヘモグロビン(Hb)添加試験をおこなった。 EDTA添加は畜肉におけるHNEおよびMAの生成を抑制したが,魚肉においてはHHEおよびMAの生成に影響を及ぼさなかった。ヘモグロビン添加はブタ肉中のHNEおよびMA生成に殆ど影響を及ぼさなかったが,魚肉中のHHEおよびMA生成を促進した 3. 加熱処理がHHEとHNEに及ぼす影響について,180°でフライ実験をおこなった。 フライにすることにより豚肉ではHNEの生成が促進した。魚肉については明確な答えが出ないので現在再検討を行っている。
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