2010 Fiscal Year Annual Research Report
結晶性キチン高分解能を示す海洋生物キチナーゼの構成ドメインとその構造・機能特性
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21580254
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松宮 政弘 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (60150702)
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Keywords | キチナーゼ / バイオマス / α-キチン / キチンオリゴ糖 / 基質分解特性 / N-アセチルグルコサミン / 遺伝子 / クローニング |
Research Abstract |
自然界に豊富に存在する強固な不溶性αキチンを低分子化し、機能性食品素材として有効利用するのに適した酵素の精製、機能解析、cDNAクローニングおよび発現系構築を進めた。 1.シログチ胃より56kDaキチナーゼアイソザイムを精製し、その性質を明らかにした。本酵素は酸性域で良く作用し、最適温度は70℃に認められた。本酵素のpNp-(GlcNAc),(n=2-4)に対する分解能はpNp-(GlcNAc)_3>>pNp-(GlcNAc)_2>pNp-(GlcNAc)_4だった。また、本酵素は(GlcNAc)_<4-6>を分解し、family 18キチナーゼと同様にβアノマーの増加した(GlcNAc)_<2,3>を生成したことより、エンド型のキチン分解酵素と判断した。本酵素は結晶性α-キチンのカニ殻キチンを結晶性β-キチンのイカ甲キチンより良く加水分解した。 2.シログチ、アイナメ胃よりTotal RNAを抽出し、逆転写酵素を用いてmRNAよりcDNAのテンプレートを合成した。精製酵素のN-末端アミノ酸配列および脊椎動物ファミリー18キチナーゼの保存配列より縮重プライマーを設計し、PCRにて350bpのDNAフラグメントを増幅させた。この塩基配列を解析し、上流および下流域のプライマーを設計し、5'および3'RACE法により上流および下流域を増幅させた。さらに全長の遺伝子をPCRにて増幅させ、シログチより2種、アイナメより1種のキチナーゼの全配列を明らかにした。これらのキチナーゼの全長cDNAは、N-末端側よりシグナルペプチド、family 18活性ドメイン、リンカーおよびキチン結合ドメインにより構成されるキチナーゼの配列をコードすることが明らかになった。また活性ドメインのアミノ酸配列には、他の脊椎動物family 18キチナーゼのactive siteと一致する配列が認められた。 3.シロギチ胃キチナーゼアイソザイムcDNAを用い,大腸菌によるキチナーゼ発現系の構築を進行中。
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Research Products
(4 results)