2011 Fiscal Year Annual Research Report
農地の面的集積効果の測定と借地選好分析による農地利用調整システムの評価
Project/Area Number |
21580288
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
平野 信之 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・農業経営研究領域, 上席研究員 (10355464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅本 雅 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・農業経営研究領域, 研究領域長 (20370520)
細山 隆夫 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター・水田作研究領域, 上席研究員 (50526944)
新田 義修 岩手県立大学, 総合政策学部, 講師 (80455534)
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Keywords | 農業経営 / 地域農業マネジメント |
Research Abstract |
大規模水田作経営の圃場分散の現状についてGPSナビゲータを用いて代かきやコンバイン収穫作業の際の圃場間移動の実態を整理し、作業全体に占める圃場間移動時間の割合が10~15%を占め、1日の移動時間は0.5~1時間にも達すること、また、それには、孤立圃場数割合が40~60%となるなど圃場が連担していないことや、水利条件が低位にあり、計画通りに作業を行えないことが、移動時間を多くしていることを明らかにした。また、静岡県F市で進められている農地利用調整の取組を整理し、(1)「転作団地の一括委託」方式(集落の転作田の団地化を図った上で、その耕作を集落組織が担い手に一括委託することで転作地の面的集積を推進)、(2)「担当集落制」方式(地域内の集落別に担当の担い手を定め、集落を単位としたゾーニングを実施した後に集積を図り、団地化・連担化を推進)、(3)「付加的集積」方式(調整機関の仲介・斡旋を通して、貸し出し希望の農地に近接した耕作地を持つ担い手に付加することで面的集積を促進)、(4)「借地等の交換」方式(借地や転作受託水田の担い手間での交換を調整機関の介入で組織的に実施することにより経営耕地の団地的再配置を推進)という4つの方式を示すとともに、各調整手法は、集落調整機能の強弱と農地流動化の進展度合の二つの指標からみて適用場面が異なることを明らかにした。さらに、面的集積に向けた地域的取組を行う上での留意点として、調整機関の設立や担い手の組織化、地権者の組織化に加え、専任の地域マネージャーの配置や、関係機関、地権者、担い手のパートナーシップの確立が必要となることを指摘した。
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Research Products
(4 results)