2012 Fiscal Year Annual Research Report
水産業における女性労働に関する研究~グローバル化する世界の水産業のなかで~
Project/Area Number |
21580289
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Research Institution | National Fisheries University |
Principal Investigator |
三木 奈都子 独立行政法人水産大学校, その他部局等, 教授 (90416454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 千年 独立行政法人水産大学校, その他部局等, 特命教授 (20399629)
副島 久実 独立行政法人水産大学校, その他部局等, 講師 (40455499)
大谷 誠 独立行政法人水産大学校, その他部局等, 准教授 (90371864)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 水産業 / 女性労働 / グローバル化 / 家族経営 / 資源管理 / 流通 / 国際研究者交流 フランス / 国際情報交換 フランス |
Research Abstract |
水産業における女性労働は沿岸小規模漁業・養殖業の家族経営に多く、これまで多種の水産物の的確な加工・流通、経営管理に役割を発揮してきた。しかしながら、近年、多くの国で進められつつあるアウトプット型の資源管理政策や大量流通を求めがちなグローバル化のなかで、水産業における家族経営や女性労働のあり方が変容してきているとみられる。本研究はこのような水産業における女性労働、家族経営の変化を把握・分析し、今後の日本の水産業と家族経営、労働力について展望することを目的とした。 今年度は、水産業における労働力と家族経営、それらをとりまく状況について、国内・国外で聞き取り調査を実施して把握するとともに、これまでの調査・分析の一部を論文化した。まず、国内水産業における労働力については、若年者の流入・定着条件、女性労働力の歴史的変化について、論文を執筆した。 国外については、昨年に続き日本と同じ先進国であるフランスのカキ養殖業者を中心に家族経営のあり方と労働力、水産物流通、資源管理の面について聞き取り調査を実施した。さらに、日本のカキ養殖業における経営組織・労働力構成等についてフランスの漁業者・研究者に対して口頭発表を行い、彼らの関心や研究状況についても把握し、今後の研究交流のあり方を模索した。 これらの結果、日本では家族経営のほとんどが男子継承により継続さされているのと異なり、一定割合の女子の継承が存在しているという違いや、カキ養殖業経営の基盤である漁場利用についても日仏の違いが示された。今後、比較的、家族経営が維持されながら、EU共通漁業政策の変化や2009年以降のカキの大量斃死問題のなかで、販路の多様化や観光養殖業も模索しているフランスのカキ養殖の家族経営と日本の家族経営を基軸に、水産業と女性労働、家族経営について政策・流通・資源管理策の状況も視野に含めて分析を進め論文化を図る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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