2009 Fiscal Year Annual Research Report
圃場における面的土壌水分に関する測定法の開発及び物理的推定法の提案
Project/Area Number |
21580299
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
長 裕幸 Saga University, 農学部, 教授 (90136599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 英揮 明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究員 (10423584)
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Keywords | 土壌圏現象 / モニタリング / 水循環 / 農業工学 |
Research Abstract |
本年度の研究において,面的土壌水分量測定用に使用する,電磁プローブに隣接するアース用プローブを共用して複数個のTDRプローブが連続的に装備された構造を持つ多線式プローブの開発を行った。ここで,単位プローブの長さは1.0mとした。まず,基礎実験として,多線式プローブの最小単位である,1.0mの感知部長を持つ3線式プローブ(ロッド間隔0.1m,直径5mm)を自作し,その特性を調べた。 蒸留水を混合して体積含水率(θ)を調整した砂(粒径0.15~0.6mm)を,縦0.42m,横1.07m,高さ0.17mの木箱に高さ0.10mまで充填し,その中間の高さに1m長プローブを水平に埋設した。マルチプレクサー(SDMX50,Campbell Scientific社)を介してプローブをケーブルテスター(TDR100,Campbell Scientific社)に接続し,波形解析ソフトウェア・PCTDR(Campbell Scientific社)を利用してTDR波形の取得・解析を実施することにより,砂の比誘電率(ε)とバルクEC(σ_b)を決定した。また,溶液EC(σ_w)の異なるCaCl2溶液(0.10,020Sm^<-1>)と混合した砂に対しても,同一手順でεとσbの計測を反復することにより,異なる水分・電気伝導度条件における値を検証した。 多線式プローブのロッド間隔・直径が3線式プローブのそれと一致する場合には,両者は類似したセンサー特性を示すと考えられ,本実験結果より,1m長プローブの多線式化を図り,適切な計測条件を選定すれば,既存のシステムを利用して縦1m×横1mの面的なθ・σ_bの自動計測は,十分に可能であることが証明された。
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Research Products
(3 results)