2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580306
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
古在 豊樹 千葉大学, 環境健康フィールド科学センター, 客員教授 (90081570)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天田 克己 千葉大学, 環境健康フィールド科学センター, 准教授 (20456081)
|
Keywords | 施設園芸 / 植物工場 / エネルギー / 物質収支 |
Research Abstract |
人工光および自然光を利用した植物生産システム(植物工場、温室など)に関する光利用効率、水利用効率、CO_2利用効率、電気利用効率、ヒートポンプ成績係数などの投入資源利用効率の変換プロセスを詳細に解析した。そして、筆者らが従来求めた閉鎖型システムのそれらの利用効率と比較検討した。特に、電気エネルギーおよび光利用効率に関しては、電気エネルギーから植物体の化学エネルギーにいたるエネルギー変換プロセスを詳細に解析した。閉鎖型システムは従来、育苗や光独立栄養培養に利用されていたが、葉もの生産にも有用であることが示された。 その結果、葉もの生産に関しては、人工光閉鎖型システムの方が自然光温室システムよりも上記の光利用効率、水利用効率、CO_2利用効率が高いことが判明した。 次いで、人工光閉鎖型および自然光システムにおける上述の投入資源利用効率の改善方法を考察した。そして、植物群落の受光比率を高めることの重要性を指摘した。 これらの研究成果を、サウジアラビアで開催された「乾燥地における施設園芸」シンポジウム、およびポルトガルで開催された国際園芸学会の「革新技術コロキアム」で講演した。これらの講演は数百名の参加者の関心を強く引き、その後、数多くの問い合わせや共同研究の提案を得ている。その他、2011年3月末には台湾における国際ワークショップにおいても本研究の成果を発表し、高い評価を得た。 本研究の成果は、統合環境制御システムの開発において有用であると考えられるので、そのための研究を既に開始している。
|