2009 Fiscal Year Annual Research Report
光合成モデルによるアジアの穀物収量と砂漠化および炭素吸収の支援システムの開発
Project/Area Number |
21580319
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
熊倉 俊郎 Nagaoka University of Technology, 工学部, 准教授 (00272865)
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Keywords | 穀物生産 / 沙漠化 / CDM / 光合成モデル / モニタリング / 炭素 / CO_2 / 水稲 |
Research Abstract |
1)EUの気象予報センターの再解析データを使用し,Penman蒸発位E_pと実蒸発散Eacから水ストレスによる気孔開度β=E_p/E_<ac>を定義した.この気孔開度を光合成モデルに組み入れ,アジアの光合成速度分布を計算した.乾燥域での気孔開度βは,過大であった. 2)Terra衛星のMODISによる土地利用分類をもとに,小麦とCDM用のオーストラリア,トウモロコシ用の米国,および,沙漠用のユーラシア中緯度帯について,土地被覆分類図を作成した.同時に,植生指標NDVIの平面分布図も整備した. 3)水稲・冬小麦・トウモロコシの光合成モデルについて,作物中に占める炭素の配分量を使って検証した.その結果,水稲については良好であるが,冬小麦やトウモロコシについて統計精度の高い穀物統計のある国での再検証が必要であることが判った. 4)現在の光合成モデルで推定された日中の光合成速度に夜間の呼吸のメカニズムを取り込み,差し引くことにより正味の日生産量である純生産NPPの推定値を得られるよう,改良中である.本年9月のToulouseでのSPIE Remote Sensingに発表予定である. 5)小麦とトウモロコシについて光合成モデルの検証のためと,植林によるCDM排出権のためにオーストラリア,米国およびユーラシアについて,地上のCO_2フラックス観測をしているFLUXNETの地点を選定し,研究対象域を拡大している.
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Research Products
(8 results)