2009 Fiscal Year Annual Research Report
特殊観測技術による作物の収量構成要素・葉群構造推定のための新規光学的指標の構築
Project/Area Number |
21580320
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Research Institution | National Institute for Agro-Environmental Sciences |
Principal Investigator |
芝山 道郎 National Institute for Agro-Environmental Sciences, 生態系計測研究領域, 上席研究員 (10354060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 英治 富山高等専門学校, 専攻科, 准教授 (00270885)
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Keywords | 農業工学 / 非破壊計測 / 分光反射 / 偏光 / 中間赤外 |
Research Abstract |
近接リモートセンシングにより、野外に栽培された穀実作物の各収量構成要素、ならびにこれらに影響を及ぼす生産構造すなわち葉面傾斜角分布などの形態・構造情報を分光光学的・画像工学的にモニタリングするための新たな光学計測指標(群)を開発する。夜間計測、中間赤外域、偏光度画像およびテクスチャ解析など、これまで一般に観測がなされていなかった時間帯、波長帯域など未開拓なキーテクノロジー(特殊観測技術)に着眼する。穀実作物の収量関連形質およびそれらに影響を及ぼす形態学的データを取得する手法を探索・開発するとともに、将来は栽培技術や生理生態研究および育種現場への活用などを目指す。H21年度は夜間反射スペクトルによるイネの葉色およびモミ重推定に関する知見を論文発表するとともに分光偏光画像撮影装置と組み合わせる光源を観測波長帯に合ったキセノンランプから選定し、夜間水田において実地試験を行った。中間赤外分光による穂密度、穀粒成熟度等イネ収量関連形質の野外推定法に関する実験データをとりまとめた(国際誌印刷中)。また牧草、イネ、ムギ等作物群落の葉群傾斜特性を偏光分光画像計測により判別・評価する方法を開発し、野外で予備実験した(学会発表および論文投稿中)。定点連続スペクトルカメラにより、イネ、ムギの反射率画像をそれぞれ二作期にわたり撮影・蓄積し、葉面積、葉色、窒素含有率などの生体情報と対応可能なデータセットを整備した(葉面積に関する論文審査中)。夜間フラッシュ撮影が可能な直下視型定点撮影システムにより、イネ、オオムギ、コーンの草丈と乾物重を高い精度で推定する独創的手法を開発した(国際誌論文印刷中)。イネの生育ステージを斜方視画像を二次元フーリェ変換処理して得られるパラメータから推定するため、富山農林水産総合技術センター内で定期的に作物圃を撮影し、時期別画像データを解析した(学会発表)。
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