2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580349
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山内 伸彦 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (00363325)
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Keywords | 着床 / インディアン・ヘッジホッグ / RNA干渉 / ラット / 受精胚 / 子宮 |
Research Abstract |
本研究は、哺乳類の着床機構解明のために、生体の子宮を対象としたRNA干渉法を確立し、妊娠、特に着床に関連した遺伝子機能の解析に応用する事を目的とする。平成22年度は、平成21年に続き生体の子宮におけるRNA干渉法を確立すること、および着床期特異的に発現する内因性の遺伝子について、特にFoxa2の着床期における発現動態を検索することを目的に研究を進めた。 生体子宮を対象としたRNA干渉法の確立に関しては、遺伝子導入試薬にF127 pluronic gelを添加し、粘性を持たせる事によって膣からの試薬の流出を軽減することができた。23年度は遺伝子導入試薬の注入量や濃度および注入時期について調査し、安定した手法を確立する。 着床期特異的に発現する内因性の遺伝子については、着床期ラット子宮においてインディアンヘッジホッグ(Ihh)の下流因子として想定されるFoxa2の解析を行った。その結果、ラット子宮においてFoxa2 mRNAが妊娠3.5日に一過性の発現上昇を示し、腺上皮に局在することが認められた。FOXA2タンパク質は腺上皮細胞の核に局在し、一方で、腔上皮、間質、筋層における発現は認められなかった。また、培養細胞を使った解析からFoxa2mRNAの発現はE2によって抑制され、リコンビナントHhタンパク質に誘導されることが明らかとなった。遺伝子情報をもとに、すでにIhhとFoxa2のsiRNAを作製済みであり、23年度は実際に子宮に注入して生体におけるRNA干渉の効果を確認する。
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Research Products
(2 results)