2011 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮細胞・周細胞相互陥入部を介した血管新生制御機構の三次元電顕免疫学的研究
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21580371
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
和久井 信 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (40201157)
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Keywords | 病理 / 血管新生制御 |
Research Abstract |
N-butyl-N-(4-hydroxybutyl)nitrosamine誘発ラット膀胱癌組織内にマトリックス・ピルを無菌的に埋没させ、新生血管のマトリックス・ピル内への誘導させたのちに、生体外に摘出して、培養することから新規実験肉芽組織形成のモデル開発の検討を行った。三次元マトリックス・ジェルは培養マトリックスとして開発されたジェルである。特性として、低温では流動性水溶性を示す。これに対し室温以上では流動性を示さない固形のハイドロゲルとなることが報告されている。すなわち、ハイドロゲル状態で各種細胞増殖因子・抑制因子を添加することが可能である。さらに、この変化は温度変化に対応するものであり、可逆的に繰り返し行うことができる。さらに、ジェル内において各種細胞が増殖可能であることから、ラット皮下に埋設することで周囲の生体に既存の血管構成細胞がジェル内に発育進入することが想定され、本研究ではこのジェル内で新生血管が発育進展することを確認するとともに、マトリックス・ピル作成のためジェル濃度の成作条件設定を変動させることから、新生血管の検討のための新規実験肉芽組織形成のモデルとして使用するための条件設定を行った。作成したマトリックス・ピルからpoly(A+)RNAを抽出した。N-butyl-N-(4-hydroxybutyl)nitrosamine誘発ラット膀胱癌組織由来の新生血管からpoly(A+)RNAを抽出する事に成功した。現在、抽出率の向上の為のマトリックス・ピルの形状を多くのタイプを作製し、新生血管度の向上変化を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
メビオールジェルの希釈倍率を下げることで、血管新生因子投与無い状態で約20日間マトリックスピルで新生血管を維持することを初めて明らかにし、論文発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
マトリックスピルからpoly(A+)RNAの抽出率はシグモイド曲線を示すために、RNA回収率の向上させるためにマトリックスピルの体積だけでなく形状を検討する。
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