2010 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロバブルオゾンを利用した効率的な水耕培養液の殺菌・浄化
Project/Area Number |
21580407
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
玉置 雅彦 明治大学, 農学部, 教授 (20227268)
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Keywords | 水環境 / 環境技術 |
Research Abstract |
環境に配慮した効率的な培養液殺菌・浄化技術の開発が急務となっているが、従来の培養液の殺菌・浄化法は経済性や効果、植物に及ぼす影響等の面で課題を残している。最近、バブル径をマイクロレベルまで微小にする技術が開発され、水相におけるバブルの安定性を飛躍的に高めた。本研究は、オゾンマイクロバブル(OMB)を水耕栽培に利用し、培養液の継続的・効率的な殺菌・浄化システムを開発して、環境に配慮した廃液ゼロの半永久的培養液循環利用が可能な水耕栽培システムを実現するための基礎的知見を得ることを目的としている。今年度は、実際の生産現場を想定して温室内の中規模の水耕装置(6m)を用い、培養したフザリウム菌を培養液中に加え植物も栽培し、溶存オゾンの有効下限殺菌・浄化濃度と、その溶存濃度における植物の生育および培養液の肥料組成の変化について実験を行った。その結果、(1)培養液中に常時0.2ppmという極めて低濃度のオゾンが溶ければ培養液は殺菌・浄化できることを認めた。これは、6mのベッドで30分間オゾンを曝気し続けることで可能であった。(2)OMBが植物の生育に及ぼす影響について検討し、週3日、各30分間の曝気を行っても植物の生育には影響しないことを認めた。したがって、植物の生育に影響を与えることなく、OMBにより培養液の殺菌・浄化が可能であることを明らかにした。(3)肥料組成は、0.2ppmという低濃度のオゾンでも反応してMnとFeが不溶性となり沈殿した。しかし、キレート剤をOMB発生前あるいは発生後直ぐに培養液中に添加することで、MnとFeの沈殿は防げることを明らかにした。以上の結果から、OMBを本システムに利用可能である成果を得ることができた。
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Research Products
(7 results)