2011 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロバブルオゾンを利用した効率的な水耕培養液の殺菌・浄化
Project/Area Number |
21580407
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
玉置 雅彦 明治大学, 農学部, 教授 (20227268)
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Keywords | 水環境 / 環境技術 |
Research Abstract |
温室内の水耕栽培装置を用いて、培養したフザリウム菌を培養液中に加え、キレート剤の濃度および溶存オゾン濃度と植物の生育との関係を明らかにすることを目的とし、下記の2つの実験を行った。 (1)キレート剤の濃度と植物の生育との関係 オゾンマイクロバブル(O_3MB)発生後にキレート剤のEDTAを培養液中に添加した。重量比で、EDTAO.1%添加区では、培養液中のFeとMnの濃度はO_3MB発生前の初期濃度とほぼ同等の濃度まで再溶解可能であった。同0.01%添加区では初期濃度の約5分の4、同0.001%添加区では初期濃度の約2分の1までFeとMnを再溶解することが可能だった。しかし、同0.0001%添加区ではFeとMnの再溶解量は少なく、O_3協発生後の濃度とほぼ同様の濃度を示した。 レタス、コマツナ、ホウレンソウともに、EDTA0.1%および0.01%添加区では全個体が枯死した。同0.001%添加区では、対照区と比較して生育が劣った。しかし、同0.0001%添加区では、レタス、コマツナ、ホウレンソウともに対照区と比較して生育には有意差は認められなかった。したがって、植物の生育に影響を及ぼさず、かつ、沈殿する可溶性のFeとMn含量が極力少ないEDTAの濃度は、重量比で0.0001%程度が妥当と判断された。 (2)溶存オゾン濃度と植物の生育との関係 O_3MB処理は、週2回、30分間O_3を発生させた。ホウレンソウ、レタス苗を水耕装置に定植し、定植後28日目に収穫した。6m長の水耕装置におけるO_3~MB発生装置付近の培養液中の溶存O_3濃度は、30分間O_3発生直後で約0.5ppm、水耕装置末端付近では、約0.1ppmであった。実験終了後には、水耕装置のいずれの場所の植物の生育にも有意な生育差は認められなかったことから、実際に使用する溶存03濃度である0.1~0.5ppmの範囲では、植物の生育には影響しないことが明らかとなった。
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Research Products
(8 results)