2009 Fiscal Year Annual Research Report
新しい分子標的治療薬の開発を目指した生物活性天然物の合成研究
Project/Area Number |
21590018
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Research Institution | Tohoku Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
加藤 正 Tohoku Pharmaceutical University, 薬学部, 教授 (50382669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 一弘 東北薬科大学, 薬学部, 助教 (10382673)
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Keywords | 分子標的治療薬 / 生物活性天然物 / 抗の腫瘍活性物質 / 全合成 / TAN-1813 / p21^<ras>ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤 / FK228 / HDAC阻害剤 |
Research Abstract |
1) p21^<ras>ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤TAN-1813の全合成に関する研究 TAN-1813は2000年、武田薬品の研究グループにより、真菌類であるphoma sp.FL-41510の培養液から単離・構造決定された天然物であり、優れたRasファルネシルトランスフェラーゼ阻害作用(IC_<50>=2.3μM)を有し、新規抗癌剤として期待されている。このTAN-1813は、核間位(4a位)およびその隣接位(5位)の立体化学および絶対配置が未決定であるが、熱力学的安定性を考慮した推定構造(4aR,5S)で合成し、完全化学合成を達成すると共に天然物の絶対配置を決定することを目的として行った。申請者らは、TAM-1813の上部構造であるマレイミドセグメントの立体選択的な合成を検討した。すなわち、市販のtrans-2-オクテンにEvansの不斉補助基を導入後、不斉Michael反応によりアリル基を立体選択的に導入し、数工程を経て上部構造であるマレイミドセグメントを合成した。さらに、下部構造であるデカリン環との結合を考慮し、プロモマレイミドおよびスクシンイミド構造を有する上部構造部位の合成も達成した。 2) ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤FK228の類縁体合成に関する研究 FK228は、優れたピストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害作用を示し、新しい分子標的抗癌剤のリードとして注目されている。すでに申請者らは、マクロラクトン化反応を機軸としたFK228の全合成を達成している。本年度は、この合成法を基軸としてFK228の2位にメチル基(アラニンユニット)を有する両エナンチオマーを合成を行った。その結果、この2位のメチル基は合成段階、特に鍵反応である椎名マクロラクトン化反応によりエピメリ化しやすいこと示唆される結果が得られた。そこで、マクロ環化反応を光延条件に適用可能な基質の合成をおこない環化前駆体の合成を達成した。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Total Synthesis of the Bicyclic Depsipeptide HDAC Inhibitors Spiruchostatins A and B, 5"-epi-Spiruchostatin B, FK228 (FR901228) and Preliminary Evaluation of Their Biological Activity2009
Author(s)
Koichi Narita, Takuya Kikuchi, Kazuhiro Watanabe, Toshiya Takizawa, Takamasa Oguchi, Kyosuke Kudo, Keisuke Matsuhara, Hideki Abe, Takao Yamori, Minoru Yoshida, Tadashi katoh
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Journal Title
Chem.Eur.J. 15
Pages: 11174-11186
Peer Reviewed
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[Journal Article]2009
Author(s)
加藤正, 他共著
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Journal Title
天然物の全合成:2000~2008(日本)(化学同人)
Pages: 11, 163-164, 200-201
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