2011 Fiscal Year Annual Research Report
DNA結合性高機能インドールアルカロイドおよびキノロン類の合成とその抗腫瘍活性
Project/Area Number |
21590025
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小中原 猛雄 東京理科大学, 理工学部・工業化学科, 教授 (80084333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 教郎 東京理科大学, 理工学部, 准教授 (00328569)
池田 玲子 東京理科大学, 理工学部, 助教 (60516441)
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Keywords | 抗腫瘍剤 / β-カルボリン / エリプチシン / ピリジン / ピリミジン / アポトーシス / ヘテロ環 / フルオラス |
Research Abstract |
A.合成 (i)新規インドールアルカロイド誘導体の合成とその抗腫瘍活性における構造活性相関 これまでに我々の開発した方法に従って、約50種類の3-アミノ-β-カルボリン誘導体を合成し、その構造活性相関より、さらに高い活性をもつ誘導体を開発した(IC_<50> 0.032μM;Bioorg. Med. Chem. Lett.,2011,online)。また、鈴木-宮浦カップリング反応を用い、β-カルボリン骨格の新規合成法の開発をおこない、その前駆体の合成に成功した。一方、平成21年度成果として得た鈴木-宮浦カップリング反応とダブルアリーレーションに基づくエリプチシンンの新規合成法のさらなる改良と他誘導体への応用を試みた。また、がん細胞に多く発現するグルコーストランスポーターを利用して、がん細胞内へのβ-カルボリンおよびエリプチシンの選択的取込みを目指し、その配糖体の合成をおこなった。 (ii)ピリジン、ピリミジン、およびキノロン骨格を有する新規DNA結合分子合成法の開発 今回新たにピロール(Eur. J. Org. Chem.,2010,4237-4244)、ピリミジン(Chem. Eur. J.,2011,17,9385-9394)、およびピリジン(Synlet,2011,2029-2034)骨格の新規構築法の開発をおこない、これらの化合物の一部についてその抗腫瘍活性を明らかにした。 (iii)固相およびフルオラス合成法によるインドールアルカロイド誘導体合成法の開発 これまでに我々の開発したフルオラス-固相法と、今回新たに開発したフルオラスタグを用いて、9位にアミドテザーをもつ3-アミノ-β-カルボリン誘導体のより簡便で収率の高い合成法の開発に成功した。 B.ドラッグの抗腫瘍活性発現機構の解明 これまでに、3-アミノ-β-カルボリン誘導体はヒト子宮頚がん細胞HeLa S3においてα-tubulinと相互作用してアポトーシスを誘導することを明らかにした(Bioorg. Med. Chem. Lett.,2011,21,4784-4787)。今年度はそのアポトーシス経路の解明とこの化合物によるα-チューブリンの認識部位の確定を行った。その結果、この化合物は、M期細胞周期停止、DNA損傷誘起、アポトーシス抑制因子Survivinの発現抑制、アポトーシス実行因子caspase-3の活性化を経由してアポトーシスを引き起こしていることが示唆された。また、α6-tubulinのプロモーターデリーションアッセイを行い、この化合物がα6-tubulinの転写を抑制していることが示唆された。
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Research Products
(47 results)
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[Journal Article] 3-(3-Phenoxybenzyl) amino-β-carboline : A novel antitumor drug targeting α-tubulin2011
Author(s)
Reiko Ikeda, Masaki Kurosawa, Takazumi Okabayashi, Ayako Takee, Masamichi Yoshiwara, Tadashi Kumakura, Norio Sakai, Osamu Funatsu, Akinori Morita, Masahiko Ikekita, Yumi Nakaike, Takeo Konakahara
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Journal Title
Bioorg.Med.Chem.Lett.
Volume: 21
Pages: 4784-4787
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Synthesis of 12,12a-dihydro-7,12a-diazacyclohepta[cd]benz[g]azulen-12-one (cyclohepta[m, n]pyrrolo[2,1-c][1,4]benzodiazepin-12-one) and evaluation of cytotoxic activity against HeLa S3 cells2011
Author(s)
Eiko Yoshioka, Hiroyuki Fujii, Toshinobu Murafuji, Reiko Ikeda, Takeo Konakahara, Takahiro Gunji, Noritaka Abe
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Journal Title
HETEROCYCLES
Volume: 83
Pages: 140-1415
DOI
Peer Reviewed
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