2009 Fiscal Year Annual Research Report
高立体選択的不斉第四級炭素構築とUgi反応-環化を基盤とする生物活性天然物の合成
Project/Area Number |
21590028
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
川崎 知己 Meiji Pharmaceutical University, 薬学部, 教授 (70161304)
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Keywords | クライゼン転位 / ピロロンドール / ジケトピペラジン / 不斉第四級炭素 / ジアステレオ選択的反応 / Horner-Wadsworth-Emmons反応 / Ugi反応 / 不斉全合成 |
Research Abstract |
1.共通合成中間体ピロロ[2,3-b]インドールの合成 光学活性(S)-アリルアルコールから誘導した2-アリルオキシ-3-インドリノンのHorner-Wadsworth-Emmons反応による連続反応で不斉第四級炭素をもつ3,3-ジ置換-2-インドリノンを高立体選択的に得、アルケン構造の変換後、還元的環化反応によりピロロインドールへ誘導した。選択的N-アセチル化後、第2級アミンを酸化し、光学活性ピロロインドールイミンの共通合成中間体を効率よく合成できた。 2.ピラジノ[2',1'-5,1]ピロロ[2,3-b]インドール-1,4-ジオン系天然物の合成 共通合成中間体イミンをN-Boc-L-ロイシンとp-メトキシフェニル(PMP)イソニトリルとのUgi反応により、付加生成物を得、次に付加体を加熱し、環化させた後、塩基でエピマー化し、天然物furctigenine Aの不斉全合成を達成した。Okaramine Mは、N-Boc-L-トリプトファン、PMPイソニトリルと共通中間体イミンを用い、同様に合成した。Ardeeminの合成は、アントラニル酸イソニトリルとN-Boc-D-アラニンと共通中間体イミンのUgi反応を用い、得られる付加生成物をPOCl_3と加熱することにより環化、エピマー化を順次行ことで、短工程で全合成に成功した。 当初の目的を達成するため、平成21年度の計画は順調に進行している。
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