2009 Fiscal Year Annual Research Report
全反射型テラヘルツ、NMR、熱及び粘度測定による薬物溶液構造の解明
Project/Area Number |
21590038
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森部 久仁一 Chiba University, 大学院・薬学研究院, 准教授 (50266350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 恵司 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (50110341)
東 顕二郎 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (40451760)
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Keywords | 構溶液造 / NMR / テラヘルツ / 原子間力顕微鏡 |
Research Abstract |
難溶性医薬品としてプロブコール、水溶性高分子としてポリビニルピロリドン(PVP)、界面活性剤として鎖長の異なるアルキル硫酸ナトリウムを用い、3成分混合粉砕によるナノ微粒子形成に及ぼす鎖長の影響を検討した。その結果、鎖長の長い界面活性剤を用いることで少ない添加量で200nm以下のナノ微粒子形成が確認された。水に分散後の薬物ナノ微粒子形成には、溶液中でのプロブコールとPVP間の相互作用に加えてPVPと界面活性剤の複合構造が大きく関与していることが今回の検討で明らかとなった。 有機溶媒と超臨界二酸化炭素を用いた3成分のナノ微粒子化でも、溶媒に対する各成分の溶解性が薬物のナノ微粒子化に影響することが明らかとなった。溶媒中での3成分の状態を評価することで、ナノ微粒子形成の有無を予測できるものと考えられた。 アスコルビン酸誘導体とPEG脂質誘導体を用いた場合、その比率に応じて溶液中でナノ微粒子が形成する。これに難溶性の薬物を加えることで可溶化・ナノ微粒子化が可能になることが明らかとなった。溶液中での状態は成分間の相互作用に依存することから、形成される微粒子や複合体の構造を今後評価していく予定である。 このように各系において固体状態での構造はある程度評価ができたので、来年度以降は溶液中での構造評価を中心に検討を行っていく予定である。
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Research Products
(6 results)