2009 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化予防マーカーとしての葉酸関連化合物の化学発光計測法の開発と実用展開
Project/Area Number |
21590043
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中島 憲一郎 Nagasaki University, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30039656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 光弘 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (40295093)
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Keywords | ルテニウム錯体 / 化学発光 / 葉酸 / ホモシステイン |
Research Abstract |
具代的内容:本研究では現代の代表的な疾患でる心疾患や脳梗塞などの一因でる動脈硬化に着目し、その危険因子とされているホモシステイン代謝と密接に関係する。葉酸化合物の分析法の開発を試みた。ます、ルテニウム錯体化学発光を利用する分析法を検討した。 反応性を検討する目的で、バッチ法による発光パターンや発光時間等を詳細に調べた。その結果、標準操作法として、以下の方法を確立した。 1.25×10^<-4>MのRu(bipy)_3^<2+>水溶液及び葉酸のメタノール溶液2.2mLをキュベットにとり、5秒間撹拌後、測定チャンバーに挿入後、0.25mM Ce(SO_4)_2の硫酸溶液をオートインジェクターより0.1mL注入し、室温下、30秒間の積算発光量を測定する。化学発光測定にはLumat LB9507(Berthold)用いた。 積算発光量は葉酸の濃度に依存した増加し、葉酸の定量が可能であることが分かった。5-100mMの標準溶液による検量線は良好な直線となった(r=0.92).ブランク発光の3 SDにおける検出下限は0.74mMであった。現在、酸化条件や試薬の種類をさらに詳細に検討しており、発光強度を増加させることで高感度化を進めるとともに、本法の選択性の向上を目指し、フローインジェクション法への適用を図っている。 意義・重要性:葉酸関連化合物の選択的で簡便な分析法が開発できれば、動脈硬化の予知・予防につながり、心疾患等のリスクを少なくすることができる。申請者らは本研究とともに、ホモシステインの計測を同時に行っており、本研究の成果をリンクすることが可能である。分析法としてのルテニウム錯体化学発光は選択性に優れているが、感度の点で過シュウ酸エステル化学発光の優位性が考えられるため、今後、同時に検討していきたいと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] A validated HPLC-fluorescence method with a semi-micro column for routine determination of homocysteine, cysteine and cysteamine, and the relation between the thiol derivatives in normal human plasma2009
Author(s)
S.Ichinose, M.Nakamura, M.Maeda, R.Ikeda, M.Wada, M.Nakazato, Y.Ohba, N.Takamura, T.Maeda, K.Aoyagi, K.Nakashima
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Journal Title
Biomedical Chromatography 23巻
Pages: 935-939
Peer Reviewed
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