2010 Fiscal Year Annual Research Report
MN・EPシステムを付与した経皮パッチによるバイオ治療薬デリバリーシステム
Project/Area Number |
21590045
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
杉林 堅次 城西大学, 薬学部, 教授 (00105834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤堂 浩明 城西大学, 薬学部, 助教 (10383184)
石井 宏 城西大学, 薬学部, 助手 (90383182)
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Keywords | エレクトロポレーション / マイクロニードル / 皮膚透過性改善 / 経皮パッチ / 高分子医薬品 |
Research Abstract |
正極及び負極の配列が異なるマイクロニードルアレイ(MN)を電極とした経皮パッチデバイスを作成し、薬物の皮膚透過性に及ぼす電場の影響について検討した。エレクトロポレーション(EP)による薬物透過促進効果は電場が大きく関わっている。そこで、配列の異なる正極1つと負極8つ、もしくは正極8つと負極1つからなるIN-SKIN EPデバイスを用いて分子量4,400のFITC-dextranの皮膚透過性を評価した。正極8つ陰極1つからなるIN-SKIN EPは、EP単独デバイスおよび正極1つと負極8つからなるIN-SKIN EPと比較して著しい皮膚透過促進性を示した。高分子薬物の皮膚透過性を著しく改善させるためにEP単独では300Vもの高電圧を負荷する報告があるが、IN-SKIN EPでは、比較的低い電圧(50V)でも薬物の皮膚透過性を改善できることが分かった。 また、IN-SKIN EP処理により皮膚表面には小孔の形成が確認でき、小孔のサイズは、EP単独もしくはMN単独処理と比較して著しく大きいことがわかった。この皮膚表面に形成された小孔が高分子薬物の皮膚透過促進効果と強く関係していることがわかった。 IN-SKIN EP後の皮膚刺激性をMTT assayや適用部位の皮膚血流の変化から評価した結果、皮膚刺激性や炎症による皮膚局所の血流の増大は認められなかった。このことから、MNを電極とした経皮パッチデバイスは電極配列により高分子医薬品の経皮送達性を調整可能であると考えられた。
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Research Products
(2 results)