2009 Fiscal Year Annual Research Report
極めて広範囲な測定領域を有するオクタノール/水分配係数自動測定システムの開発
Project/Area Number |
21590047
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
柳田 顕郎 Tokyo University of Pharmacy and Life Science, 薬学部, 講師 (40318192)
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Keywords | 液体クロマトグラフィー / 向流クロマトグラフィー / 分配係数 |
Research Abstract |
1-オクタノール/水二相溶媒系(Oct系)における薬物の分配係数(P)の対数値log Pは薬理活性や薬物動態を予測する上で有用な物性値であるが,既存のlog P測定法は測定範囲が狭く,Throughputが悪い.そこでまず,薬物の分配係数(log K)がlog Pと良好に相関し,かつ実測可能なlog K値の範囲内(-2~+2)で非常に広範囲のlog P値と相関させることができる新規な二相溶媒系の組成について検討した.その結果,アセトニトリルと水系緩衝液(pH7.4)をベースとする新規な二相溶媒系(AN系)を見出した.AN系の混合溶媒組成を最適化した後,log P既知の52種類の化合物の分配係数K_<(AN)>をShake-flask法で測定し,log Pとlog Kの相関を調べた結果,log P=4.049×log K+0.036(r^2=0.9151)の比例相関式を得た.そこで,これまでlog Pが計測できながった高極性ヌクレオチド類のlog Kを測定し,相関式からlog P値を見積もった結果,ATPが-8.054で最小であった.しかし,Shake-flask法は操作が煩雑で多検体測定に不向きであるため,さらにAN系を用いる高速向流クロマトグラフィー(HSCCC)によるlog K値の自動連続測定法について検討を開始した.現在,HSCCCのコイルプラネット型遠心装置(CPC)のPTFEコイル内でAN二相系を固定相/移動相として安定的に保持させるための条件最適化(コイル形状,容量,流速,溶媒組成など)を行っている.
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Research Products
(1 results)